ひとり部屋
なんだか今日は余計なことばかり考えてしまうわ
ひとり部屋に帰るとわたしはひとり
わたしにとって普通の光景に
わたしはあなたのすべてを思い出して
寂しくなるんだと思うわ
苦しみに暮れて、眠りに落ち、
疲れた朝に目覚めた記憶も、
今日は今日までを一旦忘れて
お酒を分け合ったことも
そのすべてが大事なものばかりで
わたしの心と身体を埋め尽くしていくわ
あなたの抜け殻が
やがて意味を無くした頃
また居場所を探しに行く
例えその線路に
ふたりが立てなかったとしても
幸せな時間を
お腹いっぱいにして
これでよかったなんて
もう言えるような仲じゃないよね
別れるように一緒にいれば
寂しさも悲しさも苦しさも
愛しく抱きしめられるから
きっとそう思えるから
いつか、他の誰かを素敵と思っても
あたたかい香りをたどって、
とうとうここまでたどり着いたことは
忘れないんだと思うわ
夏の終わりの朝の日差しが、枯れた生花に当たる
なんだか今日は、余計なことばかり考えてしまうわ
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