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大人になってつまらなく感じていたゲーム。心の持ちようで癒しのアイテムになった

EPIC GAMESのキャンペーンでたまたま無料だったから入手したゲーム。Call of The Wild: the Angler。前作the Hunterをやってみたいと思っていたのだが、本物の狩猟同様、ぜんぜん獲物が取れなくて待つ時間がやたらと長いという話を聞き、獲物も貰えないのにバカみたい、時間の無駄遣いって思ってた。その魚釣り版がthe Angler。

若かりし頃にバス釣りの面白さを知ったものの、食べられない魚と戯れるのに違和感がありソルトに転向。しかし海釣りは奥が深く、小物は釣れるけど欲を出して大物を狙うとボウズばかり、かけた交通費や餌代、時間に対するコスパの悪さに辟易して辞めてしまった。

そう。以前の私はコスパ病に罹っていた。

自分の掛けた労力に見合った見返りが期待できることにしか取り組めなかった。自分の心の動きよりも、どうやれば成果に近づくかにばかり腐心するようになった。仕事だけでなく、いつのまにかプライベートまでも。

人生において、達成感は喜びを感じるための必要不可欠なスパイスだ。達成感ゴールの設定を狭めるほどに、喜びを感じるシチュエーションも狭まる。どんどん生きづらくなっていく。

今はわかる。今この瞬間を素直に生きればいい。頑張ればいい。正しい心があれば刹那的判断で物事が悪い方向に転がってしまうことはない。自分を信じろ。その程度には分別のある大人になった。

Call of The Wild: the Anglerを立ち上げる。湖岸に立ち、おもむろに釣り糸を垂らす。クエストは用意されているが、攻略情報を見ながら最速クリアを目指すようなものではない。遠くの山を眺め、水面のゆらめきを見て。鳥の囀り、川のせせらぎを聞いているだけで心が休まってくる。これは釣りゲームであり、ヒーリングアプリでもある。

魚がチョンチョンとエサを突いている感じ、食い込んだので素早く合わせる緊張感。その後、こちらに取り込むまでの慎重なやりとり。

ゲームだから偽りの達成感。本当の魚はそこにはいない。時間を費やすのがもったいないのでは?胴元に転がされ遊ばされている!

そんな風に思っていたけど、このゲームをプレイしていたらそんなことはどうでもよくなってきた。実際に魚釣りに出かけると、交通費もかかるし時間も掛かる。釣れたら釣れたで帰ってから捌いて食べるのも面倒くさかったりもする。ボウズだと掛けた時間を返せと腹立たしくなる。The Anglerはゲームではあるけども、釣りの醍醐味を凝縮して気持ち良い部分だけを提供してくれる。面倒もなくいつでもどこでもそれなりに清涼感や達成感が得られるんだから、最早これでいいんじゃない?射倖心を煽るガチャもない。課金は追加DLC、世界を拡げたければその時に追加で払うだけ。明朗会計だ。

ゲーム一辺倒になってしまうと社会生活上の問題が出てきてしまう。バランスをとりながらゲームに取り組んで、日常で得られない達成感を味わってトータル良くなるのなら案外悪くない。

あえて攻略情報は見ないようにして、じっくりと時間をかけてゲームを楽しみたい。それが本来のオープンワールドゲームの醍醐味なのだろう。

いまのPCでも十分動くのだけども、ハイスペックなPC環境が欲しくなってきた。久しぶりにちゃんとした物欲が湧いてきた気がする。生きてるってこういうことだ。

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かずさん@減塩生活中
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