【私の仕事】 忘備録(96)中国整体店のママと不動産調査デート
◆この記事の内容:
整体店の中国人ママさんと飛田新地へ不動産調査に行ったことを書いています。
【私の仕事】 忘備録(95)「あの~なんかちょっとお願いしてもいいですかな?」 からのつづきです。
中国整体店のママと不動産調査デート
中国整体店のママ(店長兼オーナーのCさん)と飛田新地付近の不動産調査かぁ。。。どうせ、「やっぱり、ここで女性専用エステはちょっと無理ね」となるに決まっている。最初から結果が分かっているのに、調査に行くって。。。めんどくさいなぁ。。
店につくと、Cさんは既に出かける服装で僕を待っていた。いつも派手な格好で超目立つ人なのだが、今回は「カーボーイ風」だ。どこでこの服や帽子を買ったんだろう?聞くのも怖い。アメ村でも、今、こんなのは売ってない。
この恰好のCさんと通天閣周辺をデートするのか。。。友達に会わないことを祈ろう。
Cさん:「さぁ、今から行くよ。」
通天閣の方に向かって一緒に歩いて行くことになった。歩いている途中、Cさんは、通天閣に上ってみたいとか、串カツを食べたいとか、不動産調査のことをぜんぜん言わない。もうやらなくていいのかなぁ。
通天閣の周りにはたくさんの店がある。昔と違って、若いカップルもたくさん来るようになった。オシャレな店も多くなり、メイン通りは綺麗な商店街になっている。
Cさんは商店街を見るだけでもテンションが上がっている。前回、Gちゃん(大国町のエステ店のママさん)に連れてきてもらったが、お店で何か食べたりしなかったようだ。
僕:「なぁ、ここまっすぐ行ったら、漢字で書いた看板がたくさんある通りがあったでしょ。もしかして、そこ、車で通った?」
Cさん:「そうよ。車で通ったよ。家の前が開いていて、女の子がライトで光っているの。見ているのは男の人ばっかりよ。」
僕:「Gちゃんとあなた、女2人だけで行ったの? 店のおばちゃんになんか言われなかった?」
Cさん:「何も言われないよ。車で通っただけよ。あそこに、たこ焼き屋があるでしょ。買いたかったけどやめた。」
僕:「ね、なんか雰囲気が違ったでしょ。女性専用エステはこの近くでは難しいと思うよ。」
Cさん:「分かってるわ。だからもっと先の方よ。わたしが見つけたマンションは。」
どうやらエステ店をすることも、マンションを買うことも、あきらめてないようだ。それにしても、Cさんは通天閣の周りを歩くだけでも楽しんでいるようだ。見るものすべてが珍しいようだ。
ベトナム料理店
急に、Cさんはベトナム料理店の方を指さした。「昔のことだけどね、前の旦那とあのお店の近くのマンションを借りようとしたことがあったのよ。」と言った。
僕:「ふーん、けっこう前から西成に目をつけていたんだね。」
Cさん:「そうよ。やっぱり安いもん。あの店はどんな食べ物を出すの?」
僕:「ベトナム料理。白い麺のホーとか。」
Cさん:「わたし、知らない。食べてみたい。」
じゃ、行ってみようと、そのベトナム店に入った。Cさんは何もかも初めてのようで、メニューに載っている料理の写真を見るのも楽しんでいる。
中国でもベトナム料理店はたくさんあると思うが。。Cさんは中国にいたときも食べたことがなかったようだ。
店の人に注文しようとすると、日本がほとんど通じない。よくあることだけど、ここまで通じなかったら日本人のお客さんは来ないのでは?と思って、周りのお客さんを見てみると、ベトナム人ばかり。この店はベトナム人専用の店?
Cさんが、突然、店員さんに中国語で話し出した。なんと、その店員は中国語ができる。店員は中国人だ。店長はベトナム人で働いている人は中国人だ。Cさんは中国人なので、相手が中国人であることすぐわかったようだ。料理の中身や具について詳しく質問していた。
注文したホーや春巻き、チャーハンが運ばれてきた。Cさんはその味が気に入ったようで上機嫌。不動産調査のことは忘れているようだ。
Cさん:「今日はお祝いよ。あたしがおごるから、ビール注文して。」
なんのお祝いか分からないが、雰囲気を壊すわけにはいかない。僕はお酒を飲めないのだが、ベトナム缶ビール「SAIGON」を数本注文した。1本目で酔ってきた。
食べている途中、僕はCさんに前から気になっていることを聞いた。
僕:「あのさ、以前ね、Gちゃんのエステ店で広告の動画撮影したんよ。あの店に、ぽっちゃりした美人な子、いるよね。」
Cさん:「ランちゃん(仮称)のこと?」
僕:「へぇ、ランちゃんっていう名前か。。あの子の肌、白くて綺麗やな。」
Cさん:「なんで、そんなことわかるの?」
僕:「吸い玉の撮影するとき、ちょっと触ったもん。」
Cさん:「なんで、ランちゃんがモデルになったの? あの子、身体、太いでしょ。なんでGちゃんをモデルにしなかったの?」
僕:「もちろん、Gちゃんをモデルにして、そのランちゃんがマッサージしているところを撮影するつもりだったよ。でも、Gちゃんは背中に入れ墨があるやんか。」
Cさん:「入れ墨ってちょっとだけやんか。」
僕:「ちょっとだけやけど、店の広告動画やで。女性客がメインの店は、やっぱり店のイメージは重要。」
Cさん:「それで、あの太いランちゃんをモデルにしたの?」
ヤバイ3文字
僕:「仕方ないやん。ところで、あの子、男やろ?」
Cさん:「なんで分かる?」
僕:「なんで分かるって、声で分かるよ。あれは男の声や。」
Cさん:「そうよ。男よ。〇〇ポ、切ったのよ。」
と大きな声で言う。
これ以降、Cさんは話の中で〇〇ポを7回程使った。
僕:「ちょっとまって、〇〇ポって言ったらダメ、別の言い方あるやろ。周りの人がこっちを見てる。ここは店やで。」
お互いビールを飲んでテンションは上がっている。
Cさん:「〇〇ポは〇〇ポやんか!」
僕:「あ~もう、わかった、わかった。早く食べて店、出よう。マンション見に行くんやろ。」
Cさん:「もういいよ。今度にしよ。今日は楽しいから。」
なんだ、行かないのか。。内心ではほっとしていた。
僕:「ランちゃん、あれ(〇〇ポ)どこで切ったん?日本の整形外科でやってもらったん?」
Cさん:「違う、韓国。」
僕:「韓国か。。俺の中国人の友達でレイちゃんっていう子がいるんよ。顔全部、取り換えた女性。韓国で整形手術したんやで。」
Cさん:「顔全部?」
僕:「そうや、全部。すごいやろ。やっぱり綺麗になったよ。あの子、エステもできると思うから、今度、紹介するよ。」
Cさん:「要らない。もしかしたら、その子、知ってるかもしれない。」
僕:「。。。。。ほんまや。やめとく。ごめん、これ、聞かんかったことにして。」
*レイちゃんについて詳しくは、【私の仕事】 忘備録(4)顔を全部変える『整形手術』の記事をご参照ください。
僕が関わるママさんたちの在日中国人ワールドは狭い。皆、友達だ。Wechatに美容関係、エステ関係の大きなグループがあり、皆、どこかのグループ属している。
僕はよその店の話は絶対してはいけないことを学んだ。
メガドンキ
Cさん:「あのね、駅のところに、メガドンキってあるでしょ。買物したいの。」
僕:「へぇ~、メガドンキは知ってるんやね。」
Cさん:「でも、行ったことない。」
僕:「えっ、行ったことないの?」
Cさん:「だから行きたいの!」
Cさん:「わたしはね。。。20歳で日本に来てからね。。。」
ここから、Cさんが日本に来てからの苦労話を長時間、聞かされた。
【私の仕事】 忘備録(97)中国整体エステ店ママさんからの特命指令 へ
つづく。。
*このnoteで書いてある記事はすべて実話です。「忘備録」として自分のために書いています。
◆ご注意:一部の記事はnoteのシステムによって18歳以上向けに分類されていますが、すべて18歳以上向けです。
よい子の皆さまは読まないでくださいね。