【私の仕事】 忘備録(87)「新規開拓」の開始と問題点
◆この記事の内容:
新規開拓はとても苦労することを書いています。
【私の仕事】 忘備録(86)子供の頃の話 からのつづきです。
ママさんの広いネットワーク
メンズエステ「S」店の中国人ママなんかに頼らないで自分で新しい市場を開拓するぞ!
今までは、中国系メンズエステでホームページや動画制作の仕事が欲しいときは、必ず「S」のママさんに連絡をとって、紹介してもらっていた。
この「S」店のママさんのネットワークはものすごく広い。僕がお願いしたら数時間後には、相手と話をしてくれて紹介先の名前や連絡をラインで送ってくれた。
僕は中国系メンズエステ、ちょっとグレーな業界に関しては、この「S」店のママさんに完全に頼っていた。
メンズエステ業界の最大のサイトを運営する大手の日本企業の営業マンも、このママさんが紹介してくれた。
ママさんはホームページで日本のサイト運営会社と取引をしていたので、彼らから入手した業界サイトの価格体系や運営のコツや問題点などの情報を僕にこっそり教えてくれていた。
僕はその情報を基に、業界の価格体系に対して、個人経営なので思いきって「40~50%引き」で価格設定をした。
かなり安い価格だと思う。だから、紹介さえしてもらえば必ず受注できる自信があった。
実際、僕が「S」店のママから紹介してもらったエステ店のママさんに会って、内容と価格を説明する100発100中で仕事をもらった。
現金払い
受注して仕事を頂いたエステのママさんたちの多くは、「まぁ、「S」店のママさんとは友達だし、あの人の紹介だったら信用するわ。あなたにお願いします。」と言ってくれた。「S」店のママさんのおかげだ。
ママさんたちから色々要望を聞いて打ち合わせが終わると、当然ながら、
「で、いくらになるの?」となる。
僕:「税込みで◉◉◉◉◉円です。」
ママさんたち:「うそでしょ。毎月はいくらになるの?」
僕:「毎月は要らないです。この価格だけです。」
ママさんたち:「いつできる?」
僕:「48時間以内です。但し、支払いは前払いです。」
この時点で、ママさんたちは、自分のバックやポケットから現金を出して、僕に渡す。
僕:「まだ、いいです。今から事務所に帰ってホームページを半分くらい制作して明日、また来ます。そのとき、見積書と契約書、領収書も持ってきます。お金は明日でいいです。」
これを言うと、たいてのママさんたちは、「領収書なんて要らないよ。」と言って、むき出しのまま現金をくれる。
僕が、「おつり。。。」と言い出すと、ママさんたちは、「おつりは要らない。その代わり、すぐ作ってちょーだい。急いでいるから。」と言う。
さらに、「わたし、忙しいから一緒に行けないけど、そのあたりでご飯食べて。」と言ってチップのように千円ほど渡される。
すごく荒っぽいやり取りだけど中国人らしいと感じる。
「説明➡納得➡即支払い➡即納品」
このスピート感は個人的に好き。
「S」店のママさんが紹介してくれたメンズエステのママさんたちは皆、中国人。日本人は一人もいない。
中国人が経営するメンズエステは現金商売。常にお金を持っている。これは、韓国アカスリ「K」店を手伝っていてよくわかる。
「K」店で受付をしたとき、もちろん、カード支払いのお客さんもいるし、PayPayも対応できるようにしていた。
でも、やっぱり、ほとんどの人がキャッシュで支払う。
書面の大切さ
もちろん、僕は会社をしているので、税制上の決まりがある。ママさんたちが要らない。」と言っても、契約書にサインをもらうし、領収書にこちらの押印とサインをして渡す。
そうしないと、あとで必ずトラブルが起こる。特に中国とは契約書にサインがあっても関係ない。長年、海外と直貿をやってきた僕の経験からだ。
僕は貿易が専門。普通の人よりも失敗の経験は多い。会社でミスをして顛末書や始末書を書いたこともある。
その失敗の経験から様々なことを学んだ。当時働いていた会社が大江橋にある弁護士と専属の年間契約をしていた。
貿易関係の仕事で相手企業とトラブルが起こったとき、交わしている契約書を持参して、その事務所へ相談によく行った。
そしてそのの弁護士から直接、国際契約書作成のコツや注意点などを教えてもらった。
そのような経験から、口約束でも「書いたもの(書面)」は重要なことをよく理解した。
このあたりは【私の仕事】 忘備録(42)書面の大切さ 「お互い決めたことは紙に書きましょう」に書いていますので、ご参照ください。
テレホンアポインター
メンズエステ「S」店の中国人ママなんかに頼らないで自分で新しい市場を開拓するぞ!と決めたら、「契約書が大切なこと」を頭に入れてすぐ行動。
まず、ネットで片っ端から中国又は韓国系のメンズエステ店を調べた。
ネットで表示される店、ホームページがある店でないと、連絡先や場所も分からない。
とにかく電話をしまくった。メンズエステ店は午後1時~2時頃から開く。
そのため、午後2時から夜までアポイントをとるための電話を毎日した。
ねらってかけるというより、ネットに掲載されているお店の電話番号に順番にかけていった。
ここで大きなネックになるのは、言葉の問題。
中国又は韓国系のメンズエステ店に電話しているので、当然ながらお店のオーナーや店長は中国人か韓国人、または台湾人
相手の日本語の能力の問題もあり、こちらが言いたいことが電話だけでは通じない。
アポイントが取れたら、こちらからパソコンを持参して見せながら詳しく説明できるけど、その前に段階、アポイントをとるまでの話がうまくいかない。
僕が何のためにかけてきた人なのか、営業なのか、お客さんなのかも判断できないくらいの日本語能力の人もいた。
「店長いますか?オーナーいますか?」と言っても、その言葉を理解できない。
日本人が経営するメンズエステ店に対しても、営業をかけた。
でも、日本のサイト制作会社と既に取引をしていてホームページや広告を載せているので、こちらがいくら内容や安いことをアピールしても、ダメだった。アポイントすら取れなかった。
それでもあきらめず、2週間ほど毎日、電話をかけ、外周りの営業活動をした。
数日後、日本人の男性が経営するエステと、中国人のエステの2件、2つの店から注文をとることができた。
このときばかりは「仕事させてもらえるだけで、嬉しいです。お金要らないです。」と言いそうなくらい嬉しかった。一生忘れることはない。
3週間目になって、精神的に疲れてきた。とても効率が悪い。
自分が開拓した2つの店から、他の店を紹介してもらうことも考えた。でも、この2つの店の場所は自分の会社から近い。
地元で営業し過ぎると、貿易とプレートの仕事がやり難くなりそうだったので、他の店を紹介してもらうのはやめた。
跳び込み営業
「跳び込み営業」をやってると効率が悪い。とにかく、相手と会うことさえできれば、説明して受注をもらう自信はある。
なんとかならないものか。
情けないことに「S」店のママさんの顔が浮かんでしまう。あのママさんに頼むしかないか。
ダメだ。韓国アカスリ店のKちゃんを紹介してくれたのは「S」店のママさんなのに、ママさんとは会わず、Kちゃんと会ってばかり。
ママさんは自分の店をはやく売ってしまいたい。それに関しては僕はママさんに何も協力していない。
どうしようか、、頼むしか方法はないかな。
ママさんは「十三でメンズエステ店をやってる友達がホームページや動画広告に興味をもっている。」と言っていたのを思い出した。
ママさんは僕が作ったホームページや動画をその十三の友達に見せたと言ってた。
「十三」ならここから離れているし、日本橋や難波からも遠い。エステ店の中国人ママさん同士が知り合いというのも少ないかもしれない。
その「十三」のメンズエステのママさんの電話番号かラインIDがどうしても欲しい。連絡先さえ、手に入れば後は「十三」で営業開拓する自信がある。
「S」店のママさんからの返事
仕方ない。こうなっては、「S」のママさんにお願いするしかない。恐れながら、久しぶりにWechatで電話してみた。
不義理をしていたので最初の10分くらいはママさんから嫌味を言われるだろうと覚悟した。
さて、Wechatで電話したが、出てくれない。今までなら、そのときは出れなくても、必ず、遅くとも1時間後にはかかってくる。
いくら待っても折り返しの電話がない。「S」のママさん、たぶん、相当怒ってるなあ。
夜遅くには電話がかかってくると思っていたら、やっとWechatのメールで、「なんか用?」とだけ返事がきた。
この一言だけか、あぁ、ヤバイ!
【私の仕事】 忘備録(88)十三(じゅうそう)で営業拡販 へつづく。。。
*このnoteで書いてある記事はすべて実話です。「忘備録」として自分のために書いています。
◆ご注意:一部の記事はnoteのシステムによって18歳以上向けに分類されていますが、すべて18歳以上向けです。
よい子の皆さまは読まないでくださいね。