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Day491 ミライの奨励会?

2024/11/24 Sun
一気に肌寒くなりましたね。

先週、金曜日
22日の出来事です。

この日の6時間目はクラブ活動でした。
特別活動です。
クラブ活動は月に1度のペースで
本校では年10回行われています。

ボクの担当は
“昔あそびクラブ“
まぁ〜
簡単に言うと、昔の遊びを楽しむクラブです。

これまでに
□鬼ごっこ
□トランプ
□カルタ・百人一首
□竹蜻蛉
□羽子板
□だるまさんが転んだ
□ケンケン
□けん玉
などなどいろんな遊びを楽しんできました。
今回は、「囲碁・将棋」です。

ルールがわからない子も楽しめるように
囲碁なら五目ならべ
将棋なら挟み将棋を教えて楽しみました。

やったことがない子にとっては
とても新鮮で
きゃっきゃいいながら楽しみました。

やっぱり【経験】って大切ですよね。

さて、そんな子どもたちの様子を見ていると
1人板を持ってこちらにくる子がいたのです。

4年生の男の子です。
彼は普段おとなしく、あまりガンガン自分から来るタイプの子ではありませんでした。
その子が
ボクの前に来て言うのです。
「先生、一局指しましょう」と。

むむむ。

この歳で、「1局」とは
しかも「指しましょう」とは
将棋語を使いこなす彼は
曲者です。

「なぁ〜将さん(仮名“将棋少年“を略して命名)
将さん、将棋してるん?」
と尋ねるボク。

「はい。ボク習ってます。
ボクのミッションは中学生になるまでに1級になることです」
と将さん

(こやつ、できる!)

そう睨んだボクは、
「一局お願いします」

と駒を並べ始めました。

王将から金を左右に並べていく所作。
(こやつ、できる!)

侮れません。

「よろしくおね意します」(同時)

先手 将さん
▲7六歩(ななろくふ) 

・・・
角筋を開ける将さん

(こやつ、できる!)

後手 ボク
△3四歩(さんよんふ)

角道を開けて対応

すかさず将さん
▲2二同角(ににどうかく)

(こやつ、できる!)

一手一手にボクは
“こやつ、できる!“と警戒しながら指し進めると
おもむろに将さんが

「そこでいいのですか?
痛い手が来ますよ」

。゚(゚´Д`゚)゚。

焦るボク
どんな手が来るんだ!
わからない。
彼の次の一手がわからない。
小学4年生に負けるのか俺!

(プロになる子は本当に強く
大人顔負けの子はゴロゴロいます
将棋は年齢ではないのです。
ですので今回のボクの思考は
あくまで一般の意見でして
小学4年生を卑下したものでは
ありません。ご理解ください。)

恐る恐る、
「これでいいです」(敬語)
と言った途端
パチン。
彼が指した手は

普通の普通の一手
玉を逃した一手でした。

へっ???

思わず将さんの顔を見ると
ニコッと笑ってこっちを見る将さん

彼の心理テクに
引っかかってしまいました。

やるな!将さん

普段、物静かな将さんだけに
好きな将棋を通して彼との距離を縮めることができたと
感じた45分のクラブ活動でした。

「負けました」

手を板に添えて頭を下げた将さん

(こやつ やっぱり できる)

今回はなんとか勝ことができましたが
ミライの奨励会がここにいました。
子どもの“可能性“に携われるって
素敵な仕事です。
【教師】というやつは。

【教訓】
子と向き合う

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