久しぶりに「JAWS」を観たんだが…
「JAWS」
言わずと知れたサメ映画の元祖であり頂点であり至高である作品。
恐らく真面目な話、これ以上のサメ映画は今後現れないと思う。
※香ばしい意味では続々出てきそうだがw
この作品がアメリカで公開されたのは確か俺が小1か小2だったと思う。俺のオフクロが当時ではまだ珍しかったハワイ旅行に行って、向こうで英語も解らないのに現地の友人(日本人だか日系人だか)に誘われて観たのはいいが、それを境に海に入れなくなったという曰く付きの作品。
田舎のガキだった俺が観るのはそこから5~6年経った頃、TV放映されるまで待たなければならない。
とは言え、TV…当時のブラウン管TVだから恐らく20インチあるかないか…で観てもトンデモナイ迫力で、とにかく3人の男が格好よくて、市長と取り巻きはクソだと思ったもんです。
その後一体何回この映画を観た事か…恐らく両手の指では足らない。足まで入れれば足りるかな?くらいは観ている。
そして今日もネット配信で観ていたわけだが…どうしてあらすじから結末から何から何まで解っているのに面白いんだろうか。
まずね、主役の3人が格好良すぎる!
その中でもストーリーの中心となるロイ・シャイダー演じるブロディ署長!
話の終盤まではちょいと頼りなさげな、如何にも都会育ちの軟弱男風情。間違いなく3人の中では最弱。
でもね、最後の「son of a bitch!!」がね、一気に男、否、漢なのよ!ガキの頃から何度このシーンを真似したか!
そしてリチャード・ドレイフィス演じるフーパー!
イマドキ(当時)の若者風情ではあるけど、サメに対する情熱と知識は本物の、多分業界とか学会では些か変わり者なんだろうなぁ…と思わせるくらいの、見た目に違わぬ熱血漢!シャークケージに入ってマスクにツバを吐こう(マスクの曇り防止。この映画で知った。)として「ツバも出ない」と言うあたり、本当は怖くて仕方ないんだけど何か武者震いとも取れるような決意。そしてケージを破壊されてパニックに陥りながらも冷静さを失わずに岩陰へ潜るところとか、熱血漢でもあり大物でもある雰囲気がたまらんのです。
最後はやっぱりこの人だよね!ロバート・ショー演じるクイント!
もうね、歴戦の勇者であり最強サメハンターであり、そして何故そこまでサメに拘るかのドラマなんて…逆立ちしようが何しようが敵うわけないほどの男臭さ!
”漢”という言葉を具現化したような男ですよ!
この三人がさ、船の中で酔いながら傷を見せ合って武勇伝語るシーンがあるじゃない。
あのシーン、本当にいいんだよなぁ~…
サメにやられた、ウツボに噛まれた、なんて話す海の男二人の話を聞きつつ、自分の腹をチラと見て(盲腸の跡か何かかねw)恥ずかしそうに隠すブロディ…彼には二人のような武勇伝ないからねぇ。
そして胸を指差しつつ”消えない傷だ”と、過去の大失恋を語るフーパー。
そしてクイントから語られるUSSインディアナポリスの悲劇…
これ、実話なんだよね…たまたま小学の頃に原爆の事を調べててちょっと知ってたもんだから、最初観た時このシーンは胸が痛くなった。
そしてクイントがやられる時の、サメの目…あれはもう、絶望感しかないシーンだもの…
とにかく、この3人の主役を存分に暴れさせて、そこに全く無駄な描写のない、とんでもなく惹き込まれる名作だからこそ、何度観ても面白いんだろうなぁ…と、改めて実感。
そしてこの映画を更に面白くしているのが、あの特徴的な音楽。
♪デェーデン、デェーデン、デェデン、デェデン、デデデデ…テレレレェ~
あの音楽を始めとした劇中曲が本当に心揺さぶるのよ。
さすがジョン・ウイリアムス!って感じの曲。
なんかさ、こういう無駄がなくてグイグイ惹き込まれるような映画こそが、本当に娯楽映画なんだろうね。
難解な文芸作品もいいけど、こういうシンプルな娯楽作品がもっと増えて欲しいのよ。
というわけで、ほぼ誰もが知っているであろう不朽の名作を観た話でございました!