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祭り~他人にキスができますか

お祭り気分。
気持ちがアゲアゲですべてが輝いて見える。
そういう時ってありますよね。

年が明ける時のニューヨーク・タイムズスクエア。
カウントダウンに続くhappy new yearの瞬間は誰にでもキスをしても構わないんだそうです。

新年のタイムズスクエア

人は幸せを感じる時、人間が大好きになるんですね。


毎日同じことの繰り返しは人の心を澱ませます。
それはやがて汚れとなって生活や人間関係を脅かすでしょう。

祭りはルーティーンワークによって生み出された社会の毒を浄化するためのもの。

日常と非日常。
ハレとケ。

日本だけを見ても、正月、節句、お盆、神社の祭礼から冠婚葬祭などに至るまで、数々の祭りが共同体を健康に保つため生活に深く根付いています。

その最も古い記録が古事記に書かれた天の岩戸。


天照大神は、弟スサノオノミコトが悪さばかりすることに心を痛め、岩戸の中に隠れてしまいます。

天照大神は太陽神。隠れてしまっては世界は暗黒です。
困り果てた八百万の神々は一計を講じ、岩戸の前で
どんちゃん騒ぎの宴を開きました。

外から聞こえてくる踊って歌う歓声が気になった天照は
岩戸から姿を表し、世界には再び太陽の光がもたらされたというお話。祭りは神の心さえも動かすんですね。

日本の祭りのほとんどは神に捧げるという名目を持っています。五穀豊穣を願う、と言えばだいたい説明がついてしまうほど。

けれど主催者は本当に神様のことを想っているのでしょうか。神様を建前とすれば人も寄付金は集まるから、という匂いがぷんぷんします。

クリスマスを見ればよくわかります。本来はキリストの誕生を祝う儀式のはずです。しかし、キリストを想ってプレゼント交換をする日本人がどれだけいますか。高いレストランを予約し、メリークリスマスと祝杯をあげるのはキリストのためですか。

普段の飲み会だってそうでしょう。
案件が受注できたから「飲みに行こう」
今日は新人が入ったから「飲みに行こう」
夏休み明けだから「飲みに行こう」
本当は理由は何でもいいんです。みんなでワイワイやるのが楽しい。

ルーティーンワークから解放されたい。非日常が欲しい。それを人と共有したい。人と一つになりたい。
祭りの本質はそこだと思います。

そして祭りの最中だけは人が大好きになれる。
何といってもこれがポイントではないでしょうか。

人は認知バイアスの中で生きています。
バイアスから逃れることなんてできません。

仕事においてもキャリア形成においても
ポジティブシンキングは大きな力になります。

何でもポジティブに考えましょう、
という薄っぺらい話ではありません。

ポジティブのフィルターを通して見えてくる物事の本質があるということです。

特に日本はネガティブ文化。
ほめるよりもけなす文化。
長所を伸ばすのではなく欠点をなくす文化です。

そこで必要となるのがネガティブフィルター。
これをかけると欠点が良く見えるからです。

しかし、その代りに夢が見えなくなります。

そうした価値観を持った人のキャリア形成は
破綻のない、安定したものにするには良く機能します。

しかし、破綻のないことだけが幸せですか。
世の中が輝きますか。

もし、自分が大事で、社会を愛しいと思うなら、
自分も他人もその長所が良く見えるポジティブフィルターが必要です。

ではポジティブフィルターはどうすれば手に入るのでしょうか。

誰も彼も好きになる。
そんな非日常を持つことです。
だから祭りが必要なんです。

お祭り気分は幸せ気分。
自分の中にしっかりと持ち、コントロールする。
とても大事です。

祭りに参加しましょう。
多くの人と一体感を経験しましょう。

大勢の人を好きになる経験をすればするほど
脳内に「肯定」の神経ネットワークが形成されます。

そこから生み出される、アイデアや行動は
あなたを豊かにして社会を素敵なものに変えてくれます。

オマツリ。

世界の全ての人たちに心のキスを。


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