能町みね子著「結婚の奴」を読んで自身の結婚と恋愛について改めて考えたこと
能町 みね子著「結婚の奴」を読んで、この数年間である程度分析・認識して自分に対して言語化できていた恋愛や結婚に対する自身の考えを改めて整理できたし、その考えがより明確になりました。
私は誰かと同じ家で暮らしたくない。
全然暮らしたくない。
気になったので、改めて日本国憲法で制定されている「結婚」とは何かを調べてみました。法律的には「結婚」=「婚姻」と扱うのが正しいようです。※私は異性愛者であり、両性といった表現を含め同性婚などの話はややこしくなるためここでは触れません。
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第24条
婚姻は、両性の合意のみに基づいて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない。
配偶者の選択、財産権、相続、住居の選定、離婚並びに婚姻及び家族に関するその他の事項に関しては、法律は、個人の尊厳と両性の本質的平等に立脚して、制定されなければならない。
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第24条だけでいうと、「婚姻」の条件に同居は含まれていません。では「婚姻」が法的に認められるにはどうしたらいいのでしょうか?
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第739条
婚姻は、戸籍法の定めるところにより届け出ることによって、その効力を生ずる。
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つまり、届け出て受理されないと、「婚姻」=「結婚」は成立しないということです。この他にも重婚の禁止や婚姻適齢期などの要件がいくつかありますが、ここでは省略します。では、第24条に記載されている法的な「夫婦」って何でしょう?
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第752条
夫婦は同居し、互いに協力し扶助しなければならない。
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ここでやっと夫婦は同居していなければならないという条件が出てきます。
というわけで、「法的」な結婚の定義に基づいて考えると、私の結婚願望はゼロということになります。まったくのゼロ。でも、もしも結婚という行為・行動が、恋愛感情や愛情、親愛の情を抱く人間の他者と長期にわたって信頼関係を結び交際することであると、「世の中的」に定義されるのであれば、私の結婚願望は100%アリです。ちなみに、ここまであえて「人間の他者」と書いているのは、犬や猫となら同居できる、むしろ積極的にしたいからです。
こんな風に、冷静に、客観的に結婚に対する自分の考え方をまとめてみると、きちんと把握・納得できているものの、どこかにまだわだかまりのような、それこそルサンチマン的な感情があるのも否めません。
能町さんが「結婚の奴」出版に関するインタビューで発言されているのと同じように、典型的な恋愛結婚で、本当にお互いがお互いを大好きでみんなに祝福されて結婚する…あるいはお見合いや結婚相談所経由、マッチングアプリ経由であっても、お互いと暮らしたい・暮らしてもいい、家族を作りたいと思って結婚する…みたいな人がいまだにどこかで「正しい」と思ってしまう気持ちが、私にもあります。
好書好日 ゲイ男性との「恋愛感情抜きの結婚」を綴った能町みね子さん
結婚という概念をぶち壊したい
https://book.asahi.com/article/13039199
でも、そういうのを「正しい」と思っても、結局自分はその「正しい」ことをしたくない、できないし、今の世の中的には、そして自分的にも正しくはないこのやり方と折り合いをつけてやっていくしかないんですよね。
それにしても、能町さんの探求心、目的達成に対する情熱は本当にすごい。私が能町さんと同じ状況・立場だったとしても、同じような迷いを抱いたところでそうした行動を起こす勇気は全然ないと思います。ネガティブ要素満載に思える相磯さんに挑んで?いくところとか。
あと、雨宮まみさんのことが書かれた部分は、読みながら泣きました。もちろんお会いしたことはないけど、私も雨宮まみさんも、雨宮まみさんが書く文章も好きだったので。
最後に、能町さんにはぜひ、幸せになってつまんなくなってほしいです。つまんなくなった能町さんの文章も読んでみたいです。
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