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幸せを受け取るたった一つの大切なこと|だたのネガティブ思考ではない!
1.はじめに
幸せはどこにでもある。
だけど、幸せなんてどこにもない…。
みなさんは幸せとは何であるか、深く考えてみたことはありますか?
幸せの尺度は人それぞれです。
生きているだけで幸せと感じるかたもいれば、願いが叶わない人生は不幸だと感じるかたもいます。
誰もが幸せな人生を送りたいという願望を持っています。
人生には波があり、いい時もあれば調子の悪い時があることは誰もが知っています。
調子が良くない時は、悩み、苦しみ、どうにかこの状況を打破したいと迷走することもあります。
辛い状況から早く抜け出したいと思うのは当然のことですが、幸せな状況でも不安に駆られ恐怖心に陥ることもあるのです。
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このような状態を「幸せ恐怖症」といいます。
幸せ恐怖症は、自分が幸せになることに対し、強い不安や恐怖を感じることを指し、なぜそう感じるのか自分自身でも理解ができないことがほとんどです。
それは環境といった自分の外側を取り巻くものは幸せであっても、自分自身の心では不幸を感じているということです。
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幸せ恐怖症に陥りやすい人の原因と特徴、そして、このねじれた現象から抜け出すには、どのような対処法があるのでしょうか?
今回は、幸せが怖い?幸せ恐怖症についてご紹介します。
2.幸せ恐怖症とは?
幸せ恐怖症とは、幸せになりたいという願望はありつつも幸せになってはいけないという、矛盾した感情のことをいいます。
願っていたことが叶い幸せになったとしても、その幸せを失うことへの恐怖心、不安感、また、自分だけ幸せになってはいけないという罪悪感が芽生え、居心地が悪く不幸を感じてしまいます。
この不安が加速していきますと、幸せになることが怖いことと感じ、自ら幸せを回避する生き方を選択してしまうこともあるのです。
「幸せなんて長く続かない…」→「幸せが壊れるのが怖い…」→「だったら幸せを手放そう…」
人間の思考は80%がネガティブな思考であるといわれています。
このことから、ただのネガティブ思考な性質なのではないかと思われるかもしれませんが、そのような単純なものでもないのです。
3.幸せ恐怖症の人の特徴
では幸せ恐怖症の方の思考は、どのような特徴があるのでしょうか?
【極度なネガティブ思考】
「この幸せは長く続かないに決まっている」
「この幸せはどうせ壊れるに決まっている」
例え幸せな状況下にあっても、幸せであることを失う不安感と恐怖心で、常にマイナスな感情に支配された状況になります。
幸せを失う恐怖心を回避するために、自ら苦難の道を選択することもあります。また、被害者意識が強いのも特徴的です。
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【幸せに対する罪悪感】
周囲に不幸を抱えている人がいると、自分だけが幸せで楽しく生きていてはいけないという気持ちになります。
幸せに生きていることが申し訳ないと罪悪感を覚え、楽しそうにしていることで不幸を感じている人には妬まれるような感覚に苛まれてしまいます。
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【自己肯定感が低い】
「自分には何も取り柄がない」という無価値観、「自分は魅力がない」「自分が嫌い」という自己卑下…。
自分自身を認めず、受け入れることもできないために自己否定がとても強くなります。
自分への愛情が足りていないために、満たされない気持ちから幸せ恐怖症に陥りやすいといえます。
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おおまかに3つの特徴を上げてみましたが、ただのネガティブ思考だけでは片付けることができない、根深いものがあるようです。
4.幸せ恐怖症の原因
幸せが怖い…。
なぜ、このような感情に陥ってしまうのでしょうか?
その原因として、過去に起きたショックなできごと(トラウマ)
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自信の無さからくる強いコンプレックス
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他人と比較をすることや他人からの評価を気にし過ぎてしまうことなどがあります。
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中でも最も大きな原因となるものは育った家庭環境にあると考えられます。
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虐待、ネグレクト、過干渉、支配…一般的にいわれている「毒親」と呼ばれる環境下で育った方は、幸せ恐怖症に陥りやすい傾向があります。
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幼少期で植え付けられた価値観は、洗脳に近いものがあります。
誤った価値観に気付くことも難しく、気付いたとしても抜け出すことも難しいのです。
それは、無意識の領域である潜在意識にしっかりと刻印された状態で、幸せとは壊れるもの、幸せにはなれないものだという誤った価値観なのです。
特に母親からの影響はとても大きく、母親が幸せでないと子供への愛情は注がれることが少なく、幸せとは、愛情とはどのようなものなのかよく分からず育ってしまいます。
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5.幸せ恐怖症を改善する方法
では、親の価値観や過去のトラウマから抜け出し、幸せを感じるにはどうしたらよいのでしょうか?
幸せを感じるには、ものごとの捉え方を変えてみる。
ないもの探しではなく、あるもの探しをする。
(住む場所がある、あったかいご飯を食べることができる、あったかいお風呂に入ることができるなど)
今、目の前にある小さな幸せに意識を向ける。
そのようなことがよくいわれていますが、実際はどうでしょうか?
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確かにそれも大切なことではありますが、おそらくそれは、誰もがどこかで聞いたことがある改善方法であり、幸せ恐怖症とはそのような単純なことではないと感じます。
幸せを感じることとは、気分をよくすることです。
気分をよくすることとは、自分自身を大切にすることです。
どんなに自分の外側が満たされていても、内側が枯渇していると不幸に直結してしまいます。
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自分を大切にすることは自分自身を認めること、そしてどのような自分も受け入れることです。
そこにはいいも悪いもなく、他者との比較は全く無意味なこと、そして、自分も他者も「許す」ということが大切です。
許せない自分自身も許すことがとても大切です。
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「許す」ことを意識すると、心が軽くなってきます。
幸せも愛情も外側から受け取るのではなく、自分自身で与え続けましょう。そうすることで、心は満たされ気分も上向きになり、徐々に幸せを感じ取ることができるようになり、幸せへの恐れも和らいできます。
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6.まとめ
いかがでしたか?幸せなのに不幸と感じることは、ねじれた人生であり、とても生きにくい人生です。
限られた時間の中で楽しく平穏に過ごしたいという願いは、万人に共通した想いです。
無理にポジティブ思考に切り替えることは今の自分ではダメだという、自己否定にも繋がってしまいます。
ありのままの自分が、今ここにいる。
それをただ、許すだけなのです。