#24 春を迎えられなかった恋

あの日以降、彼女と会える日は減る。3学期が始まってからも一緒に会える日はグッとなくなった

3学期が始まってから僕から彼女に提案したのだ。彼女も、その方が良いと思っていたみたい。

彼女の大学受験が終わるまで、なるべく会わないように。

いくらスキでも、こればっかりは我慢しないといけない。

メールも最小限にして、週に一度か二度するか、しないかにしていた。

基本僕からしないように気をつけて

それくらいしか、できなかったから

（受験が終われば、お互い気兼ねなく会えるじゃないか。たった二月くらいどうってことないさ）

初めはまだキスの興奮冷めやらぬ状態だったので日々浮かれていたからなんともなかったけど。だんだんと、半月程経つと、毎日悶々とした日が続く。受験が終わったらどこ行こうとか考え始めて、お互い新しい環境になるのことを前向きに捉えようとしていたと思う。

ふと

（あ、でも遠距離になるのか…）

そんなことが頭をよぎる

まあ、なんとかなるさ、きっと彼女もそう思ってる。なんて軽々しく考えていた

＊

年が変わる時にメールで、合格祈願と応援のメールを送ってから、すでに一月くらい経っていた

僕は毎日バイト漬けで、たまにだけ部活に出ていた。一応、大会にも出場して、なんと今年は総合優勝できた。その報告メールは2月に入ってから彼女に入れておいたけど、。

なかなか彼女からメールは返ってこなかった

勉強忙しいのかな？

…仕方ないか、今は。

春休みになったらまたデートに行けるようになるなー、とか

彼女は大学生なんだーって友達に自慢できる、とか

３月からの新しいスタートをどう切るべきかということを希望にして、僕は胸躍らせていた