足のつり こむらがえり(腓腹筋痙攣)
幸手市にある「風ある林整骨院」です。これまで実際にあった症例と、施術/施術後の様子を書いています。
今回は、高校3年生(ソフトテニス部)の方。
スポーツをされている方の多くは経験のある“ふくらはぎのつり”の症例です。
・来院時の状況:テニスの国体予選に出場中。来院した日、1日で5試合というハードなスケジュール。5試合目が終わった途端、両足のふくらはぎが攣ってしまい、歩くことが出来なくなった。
・問診/検査時の初見:少しの動きにも痛みがある様子。1日に5試合(!)もしたことによるふくらはぎのオーバーワークのために筋肉痙攣が起きている。
※ テニスは、踏み込む動きが多い種目のため、踏み込むたびにふくらはぎが縮み負荷がかかります。
・ご本人の要望:明日の試合に出場したい。明日の試合の結果次第で、国体出場が決まるため、何としても出場したい。
・施術の方針:明日の試合のパフォーマンスを落とさないこと。動きを阻害するテーピングなどの固定も避ける。
・施術:ふくらはぎの筋肉に過剰にかかっていた運動負荷を、他の筋肉を使いバランスよく分散する。
PNF(固有受容性神経筋促通法)のコントラクトリラックスで、まず、痛みは出ていないものの筋肉の収縮が起こっている足首の筋肉をほぐし、ふくらはぎを緩める。
※ ふくらはぎの筋肉と反対の動きをする拮抗筋が足首の筋肉なので、痛みのヒドイふくらはぎを縮めることなく症状を緩和できます。
ふくらはぎの痛みが緩和してきたところで、足首から腰、背中へと負荷の分散を促すよう施術。
関連する筋肉の動きを止めてしまうので、テーピングは行わない。
・施術後の様子:翌日、無事に試合に出場し、優勝することが出来たとご報告があった。
今回の症例のポイントは、“筋肉は関連し合って動いている”ということです。
筋肉は、どこかひとつの部位に過度の負荷がかかると、そこを補ってバランスをとろうとします。
例えば、疲れてくるとだんだんと猫背になってしまったり、腰痛を庇って腰を曲げてしまったり。
これは、”身体に備わった生理的な反射”です。
痛みの出ている部位だけに問題があるように感じてしまうものですが、そこに関連するところにも必ず負荷がかかっています。
状態にもよりますが、痛み止めを使ってその痛みだけを一時的に抑えることは可能です。しかし、筋肉の生理的な反射を考え、神経や筋肉を上手に促通し、身体のバランスを整えることが、痛みの根本的な解決になります。