頸椎狭窄症(脊柱管狭窄症)の改善
幸手市にある「風ある林整骨院」です。これまで実際にあった症例と、施術/施術後の様子などを書いています。
今回は、60代男性(IT関連会社役員)の方の
“頸椎狭窄症(脊柱管狭窄症)”の症例です。
・来院時の状況:約1年前から首と右上肢の痛みが酷いため眠れず、整形外科を受診。レントゲンやMRI検査により“頸椎狭窄症(脊柱管狭窄症)”と診断された。
整形外科にて、2週間にわたりけん引治療行ったが効果を感じず、処方されていた痛み止めの服用量が増える一方になった。
症状が改善しないため、家族の勧めで鍼灸院に半年ほど定期的に通院し、鍼治療を開始。症状は小康状態になったが、仕事が多忙になり定期的な通院が難しくなって中断。
鍼灸院での治療を中断して2ヵ月後、再び症状が表れ始めたため、痛みで睡眠が思うように取れない。勤務日数を減らして様子を見たが改善しない。
・ご本人の要望:睡眠をしっかりとって、仕事に集中したい。
・問診/検査時の初見:首をすくめた姿勢になっており、首の血色も悪く、湿疹も多くみられる。後屈の痛みが酷いためうがいも出来ないという。
首と右上肢の痛みが気になり眠れない。右手の人差し指に痺れを感じるというが、指や腕に筋力低下や感覚消失はみられない。
首から腕にかけて神経の多く通る部位の筋肉が硬い。右の肩甲骨の内側の痛みは、頚背部の筋肉が引き起こす“関連痛”の可能性。
・施術(初期~中期):頚部の筋肉を丁寧にほぐす施術を行う。首には、神経や血管など大切な器官が集中しているため、強く押すことは避ける。首の筋肉は少さいので、緩むのも早い。ある程度首がほぐれてきたところで、PNF(固有受容性神経筋促通手技)で、首や背中に関連した他の筋肉との動作を改善する運動療法を行う。
・施術(後期):約1ヵ月ほどで姿勢がかなり改善。引き続きPNFでの運動療法と右指の痺れの改善を図る。
今回の症例のポイントは、“痛みの根本的な原因”です。
整形外科での診断は、検査によって症状の出ている部位の状況から、お医者さんが診断されるので明解です。治療をして、万事スッキリ治って元気!になれば、それに越したことはありません。医学的な検査は大切です。
とはいえ、治療後にも痛みが残っていたり、症状の緩和が感じられない、スッキリしない方は多くいらっしゃるもの事実です。
今回のように、狭窄症と診断された方を施術していると、中には頚部や背中の筋肉の緊張(凝り)が原因となって神経を締め付けてしまっている場合もあります。
「パソコンの仕事だから肩こりは当たり前」「家事をやっていたら足腰が痛いのは当たり前」と、仕事や生活の上で慣れてしまっていたり、無意識にしている行動の積み重ねが、原因の場合が多いのです。
“痛みは身体からのお知らせ”です。
症状が大きく出てくるまでに、何度もお知らせを受けていると思います。
「肩や首がずっと凝っていて治らないけど、そんなに痛くないから大丈夫」と、そのままにせず、症状の小さいうちにストレッチや軽い運動で身体を労わりましょう。