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泣きたい時に読む小説「CALAMITY」vol.12

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前回のお話 ↓


エピローグ


儀式が終わり、数週間が経ったある日の朝。

窓から差し込む陽光に包まれながら、目を覚ました雪奈は久しぶりに体調がいい自分を実感していた。

「...あれ...わたし...」

長年にわたり厄災の巫女として、その命を蝕まれ続けた身体だった。

雪奈は何不自由なく動けるこの感覚を忘れていた。

そして思わず声を上げる。

「お母さん!私、大丈夫!全然動ける!」

すると間もなく、母親が部屋に駆け込んできた。

「え...本当...?本当に大丈夫なの?」

信じられない様子の母親を見て、雪奈はベッドから飛び出し、部屋中を走り回る。

「見て!全然平気。走ったり飛び跳ねたりできる!」

母親は感極まって涙を流しながら雪奈を抱きしめた。奇跡の回復を喜び合う二人。

その頃、玄関先で靴を履こうとしていた俺の元に、母親が駆け寄ってきた。

「真人さん!雪奈が目を覚ましたのよ。それも元気で。信じられない...」

今の母親は大喜びだがしかし、母親も俺も複雑な気持ちだった。

確かに妹が回復したことは何よりの喜びだ。

しかし、その代償として父親を失った悔しさと悲しみを忘れられない。

雪奈にはまだ話していない。父親が亡くなったことを。

彼女は儀式の途中で意識を失い、それ以来ずっと眠り続けていたのだ。

その日の夕食、3人で食卓を囲んでいた。

そこで疑問に思った雪奈が問いかかけてくる。

「お父さんは?」

俺と母親は絶句した。

しかし、ゆっくりと事の経緯を話そうとする母親。

「実は、お父さん...」

雪奈の瞳孔が開くのがわかった。

そのあとは俺の口から遅く重い言葉が放たれた。

「儀式の最中に、事故で他界したんだ」

「ごめん、話せなかった」

雪奈の顔から血の気が引いていく。

「わ、わたし...のせいで」

「...わたしのせいで...お父さん...」

「わぁああああっ...」

そして泣き声と共に突如立ち上がり、部屋から飛び出していった。

俺と母親は追いかけたが、彼女の部屋には鍵がかけられていた。

中から聞こえてくる泣き声に、俺と母親は胸を痛めた。



泣きたい時に読む小説「CALAMITY」vol.13 最終話


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