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泣きたい時に読む小説「エターナル・スターダスト」No.2



前回のお話 ↓


激しい戦いの末、みんなで力を合わせて魔物を倒すことができた。

「よし!」

私は勝ち誇った様子で両手を突き上げる

他のメンバーも歓声を上げている。

魔物が落としたドロップアイテムから、私は見事お目当ての魔法の杖を入手することができた。

力強く美しい杖で、とても気に入った。

「ありがとう、みんな!」

杖を手にしながら、パーティの仲間に感謝の言葉をかける。

みんなで助け合い、目標を達成できた喜びを分かち合っている。

こうして私のゲーム内での一日が幕を閉じた。

リアルでは夜が更けているはずだ。

新しい杖を使って、明日もがんばろうと思いながら、私はゲームからログアウトしたのだった。

VRゴーグルを外すと、時計は午前1時を指していた。

「うわ、寝るの遅くなっちゃった!」

ゲームに夢中になっていたせいで、いつもより2時間以上遅くまでプレイしていた。

慌てて洗面所へ歯を磨きに行く。

鏡の中には、細身の体に長い茶色のストレートヘアの私
――如月(きさらぎ)沙羅がいた。

ゲームの中のキャラクターと現実の自分とでは、見た目がまるで違う...。

「でも、ゲームの中の私の方が可愛いし好き!」

ニヤリと笑うと、部屋に戻り明日の準備を始めた。

学校の制服を用意し、教科書とノートをカバンに詰める。

「えー、明日も学校か...。早く卒業したいなぁ」

私は枕に頭を埋めながら、眠りについていた。


翌日、いつものように制服を着て、靴を履いて玄関から外にでる。

「いってきまー!」

家を後にする時、必ず両親にそう言う。

それが私の小さいころからの日課だ。

駅までは自転車で10分ほど。

ヘッドホンをつけて、通学中はいつも音楽を聴いている。

電車に乗って15分、学校がある駅で降りると、同じ制服の女子生徒がたくさん歩いている。

「あ、沙羅!」

改札口の前で待っている友人が手を振っている。

「おはよう!」

そして、二人して教室へ向かった。

こうして私のリアルでの高校生活が、また一日始まるのだった。


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泣きたい時に読む小説「エターナル・スターダスト」No.3 へ続く…

続きは ↓


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冥王かぜ@心理Webライター
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