見出し画像

現場トレーナーに必要なスキルとは??

久しぶりのNOTEでの投稿になります。
これまではInstagramでの投稿がメインでしたが、やはり枚数制限がある中で情報をまとめるのは難しいところもあるので、NOTEも久しぶりに使っていこうかなと考えています。(またコロコロと変わるかもしれません)

また、ここ最近、「プロ野球のトレーナーになるためには?」「野球のトレーナーに必要なスキルって?」「何を勉強したらいい?」といったご質問をいただくことが多くなりましたので、少しまとめておこうかなと思っています。

では、本題に。
学生や若手トレーナーの中には、将来、「野球現場に関わりたい!」と考えている人もいるのではないでしょうか??
だけど、「何を勉強したらいいか分からない」「何から手をつければいいのか分からない」といった人も多いと思います。

今、私が考える野球現場のトレーナーが身につけるべきスキルをご紹介しようと思います。


①野球に関わる幅広い知識と技術

これは当然ですが、野球に関わる以上、野球に関連する知識を身につけておく必要があります。しかも、自分の専門分野のこと以外のことも知っておく必要がありあります。
解剖学、生理学、物理学、バイオメカニクス、トレーニング学、救急対応、リハビリ、テーピング、マッサージ、物理療法、栄養学、睡眠、野球のルール、、、etc…

例えば、私は理学療法士なのでリハビリに関連する、解剖学や生理学といった基礎医学や治療に関する知識・技術は学生時代やクリニック時代に経験していましたが、現在のチームへの入団当初、トレーニングや救急対応などの知識はそこまでありませんでした。

しかし、現場では選手から「このトレーニング教えてくだい」と言われることは頻繁にあります。
もちろん、自分が分からないことは分からないと伝えて、トレーニングの専門の人に依頼することもできますが、その場で少しでも問題を解決できる知識と技術があれば選手からの信頼も得られます。

また、現場ではいつ何が起こるか分かりません。自分の目の前で選手が倒れるかもしれないのです。
そんな時に「私は専門ではないので分かりません」というのは通用しません。

”現場”という何が起こるか分からない場所で働くためにも、まずは野球に関わる幅広い知識と技術を身につける必要があります。
ただ、これは短期間で身につくものではないので、現場に出ていくうちに身についていくものだと思います。

②現場での経験

これから現場に出たい人に対するアドバイスとして、矛盾するかもしれませんが、現場で活躍したいのであれば、一番近道なのは「現場に出ること」だと考えています。
一般的な知識は教科書でも身につけることはできます。
ただ、現場では予想もつかない事態や教科書には載っていないような症例も多く経験します。
もちろん、ベースの知識はある前提ではありますが、これらは現場で経験するしかないと思うのです。
①で話した知識と技術も、机の上やセミナーの中で得たものがそのまま現場で使えるとは限りません。
現場での経験は現場でしか得ることはできません。

③コミュニケーション能力

結局、これが一番大切です。
「そんなの当たり前でしょ」「分かってるわ」と思うかもしれません。
私もそんなこと学生の頃から何度聞いてきたか。

「知識・技術よりも、まずはコミュニケーション能力が大切」

耳タコになるほど聞いてきました。
学生の頃もクリニック時代も意識していましたが、今の現場に出てからより一層この大切さを痛感しています。

今の私の現場では、トレーナーも自分1人ではなくトレーナーチームで動いています。また、1人の選手に対して、監督・コーチ、球団フロント、アナリスト、、、多くの人たちが関わっています。

トレーニング一つをとっても、「自分とその選手だけが知っている」という状況はあまりよくありません。
今のトレーナーグループには、「S&C」という選手のトレーニングの方針や方法を管理する役職のトレーナーがいます。
そんな中で自分が選手に、「そのやり方よりこっちの方がいいよ」と安易にアドバイスをして、S&C部門の方針と異なっていた場合、選手の育成プランは台無しになってしまいます。

なので、そんな時は事前にS&Cの人たちと相談したり、日頃からその選手の育成プランを他のトレーナー、担当コーチと話をしておくといったことが必要になります。
コミュニケーション能力とは、目の前の選手とだけ話せる能力ではなく、その選手がより良い結果を出すために、その選手に関わっている周囲の人たちとも協力することができる能力のことだと感じています。
そのためには、「他のトレーナーは何を考えているのか?」「コーチは何を知りたいと思っているのか?」「どんな情報をどのような形で伝えるのがベストか?」といったように、相手によっても伝える情報・伝え方を変えることも大切なスキルです。

今回はよく聞かれる「現場トレーナーに必要なスキルとは??」というテーマで記事を書いてみました。
少し抽象的な話が多くなりましたが、結論は「現場に出たいなら現場に行って色々と経験しよう」ということです。
知識も技術もコミュニケーション能力も実践の中でしか身につけることができないスキルです。
自分がやりたいことに一番近い環境に身を置くことで、必要な情報やスキルは身につきます。

以上、「現場トレーナー」に必要なスキルについてでした。


コンテンツご覧いただきありがとうございます。頂いたサポートを励みに今後さらなる有益なコンテンツの作成に役立たせていただきます。今後ともよろしくお願いいたします!