「キラーズ・オブ・ザ・フラワームン」を見た(ネタバレあり)
はじめに
このお話は、第一次世界大戦後のアメリカオクラホマ居住地にすむ先住民のオセージ族に関するお話です。
このオセージ族の土地で石油が発見され、彼らが石油の受益権を得たことから、石油の採掘でオセージ俗は裕福になり、石油と彼らの持つお金を狙って様々な人が居住地に集まります。
先住民へのやり方が生々しい
そんな中、戦争からの帰還兵のアーネスト・バークハート(レオナルド・デュカプリオさん)は、保安官をやっている叔父のウィリアム・キング・ヘイル(ロバート・デ・ニーロさん)を頼ります。
ウィリアム・キング・ヘイルは、表ではオセージ族の後見人を装っていますが、様々な手段を使い、オセージ族の受益権を得ようと企んでいて、アーネストに対してもモリーというオセージ族の娘に近づき、結婚するよう仕向けます。
特にウィリアム・キング・ヘイルは、表の顔はオセージ族の味方の顔をしながら、裏では彼らから搾り取るためには、平気で人を殺しもしてしまうという完全な悪者です。
この役をロバート・デ・ニーロさんが怪演します。
彼がすごいのは、悪い人なんですけど、悪いことだと思ってやってない空気を出して演じているところが、流石ハリウッドのトップ中のトップの演技力だと思いました。
デュカプリオさんの渋みもなかなか
デュカプリオさんが自ら制作総指揮を務めるとともに、主演もしているのですが、いい感じで齢を重ねた印象で、渋さが光って見えました。
ただ、彼の渋さとアーネストの短慮で軽薄な挙動がミスマッチに見えてしまったのがとても残念でした。
最後まで、戦うのか巻かれるのか煮え切らない、優柔不断さが見ていてストレスに感じました。
居住区の街が圧巻
冒頭のシーンを含め、オクラホマの何もないところにいきなり街が出現するというところを、見事に再現していたのは圧倒されました。
一つのまちを見事に作り上げているのは、この映画にかける熱意を感じられました。
多くは、貼りボテかもしれませんが、自分としてはかなりリアルな街が再現されているように見えました。
ドラマが欲しかった
出だしは、オセージ族の人たちが次々と謎の死を遂げるという出だしで始まるものの、謎の死については誰かが捜査をするという事ではなく、話が進んでいくと明らかになっていくという感じです。
これは、好みの問題なので、いい悪いではないのですが、いわゆるドキュメント映画ではない作り方なので、たとえばアーネストが疑問に思って操作をしていくと、実はとんでもない事実が明らかになるという流れの方が、とっつきやすかったように思いました。
頭の構造が単純なためでしょうか、淡々と事実っぽいことを並べられて、自然と明らかになっていくという展開は、もやもやが晴れない感じで見た後も棘が残ります。
それではまた次回!!