「マネーボール」を見た(ネタバレあり)
はじめに
あまり映画を見たこともない人も、この映画の題は聞いたことがあるかもしれません。古い映画ですが、今まで見たことがなかったので見てみました。
これは、元メジャーの選手でオークランド・アスレチックスのGMであるビリー・ビーンが、ニューヨークヤンキーズなどの大金で選手を引き抜いていくチームに対抗するために、奮闘するお話です。
ビジネスにも応用できる
チームを強くするということは、単純に考えるとこれまでホームランをたくさん打ってきた人、とか盗塁をたくさんする人とかをとってくるということになると思います。
でも、それでは結局みんながそういう選手を取りたいと思うので、その選手の契約金が高くなります。
そうなってくると、ニューヨーク・ヤンキースとか、最近で言うとロスアンジェルス・ドジャース、ボストン・レッドソックスなどのお金があるチームに選手が集中してしまうことになります。
そこで、ビリー・ビーンが導入したのが有名な「セイバー・メトリクス」です。
野球を、27個のアウトを取るまでにどれだけ多く得点するかを競うゲームと定義して、得点の確率を高くする行動が取れる選手を評価していくことで、これまでの評価軸を考え直しました。
映画では、基本的に出塁することを重視して、ヒット1本でも、四球でも、同じ評価として、四球が多い選手を獲得すると言ったことをしていました。
こういった、考え方を再定義して、今まで常識とされていたことを大きく変えるというアプローチは、ビジネスの世界でもよく使われる方法です。
革新的なアイディアを持ち込んだ改革者
この話では、セイバー・メトリクスを初めてメジャーリーグに持ち込んだと言う革新者のお話になりますが、現実に即した話であるため、監督をはじめとして新しいアプローチに反対する人たちに対してビリー・ビーンがやったことがあまりアピールしなかったことと、結果的にワールドシリーズ優勝!とまではならなかったのがとても残念でした。
アスレチックスは、プレーオフの常連にはなったみたいですが、短期決戦であるプレーオフではなかなか勝ちきれなかったことと、徐々にアスレチックス以外のチームもセイバー・メトリクスを取り入れ始めたことも大きかったようです。
ブラッド・ピットさんが良い
GMのビリー・ビーン役をやっているブラッド・ピットさんが、短気で有名だったビリー・ビーンの役をとても上手く演じていいました。野球を中心の生活をしながら、娘さんとの時間を大切にするという、ビジネス面とプライベートを上手く演じ分け、一見ドライに見えながら、実は人間臭いビリー・ビーン像を上手く創り上げていました。
少し変わった切り口のスポーツ映画、特に野球映画が見たいという方にはおすすめです。
それではまた次回!