「フィンガーネイルズ」を見た(ネタバレあり)
恋愛や愛を題材にした映画の難しさ
この映画を見て改めて感じたのは、恋愛を題材としたネタは、個人の経験の差があるため、映画自体の理解力と見た時の共感に大きく差が出るのではないかということだ。
一言で言ってしまうと、「人を好きになるのに理屈はいらないということ」を言いたかったということなんだろうか。経験値が少なくて申し訳ない。
お互いの愛し合い度がわかる世界
この映画の世界では、カップルが愛し合っているかを測定できるテストが開発されている。カップルは、徐々にこのテストを受け始めているという設定になっている。
このテストが映画の題にもなっていて、カップルの生爪を剥がして、機械に投入すると「0%」、「50%」、「100%」という3段階の判定が出る。
アンナ(ジェシー・バックリーが演じている)は、長く付き合っているパートナーがいるが、彼とのテストは一度行っていて、「陽性」という結果が出ている。
ただ、二人の関係は完全にマンネリ化していることに不満を感じている。ただ、パートナーはマンネリ化は自然に起こることだと気にしていない。
この認識の違いがあるにもかかわらず、陽性の判定が出たテストに対して、アンナは不信感を抱いている。
そこで彼女は、テストを実施している研究所に就職し、そこで研究員をやっているトレバー(リズ・アーメット)指導のもと働き始める。
冒頭から受け入れにくかった設定
二人の愛の状態を判定できる機械というコンセプトは非常に良かった。生爪を剥いで検査機に入れるとか、テストの前に目隠しをしてパートナーの匂いを嗅ぎ分けたりとか、カップルでパラシュートで飛び降りなどで絆を深めようとするなど、設定が細かく凝っていてリアリティーを増すのに一役買っていると感じた。
ただ、そもそも現実的に数値化することなど難しく、かつ常に変動している(と個人的には思っている)人の感情をある瞬間切り取って判定するというそもそもの設定がうまく飲み込めなかった。
そのため、前述のテスト前の一連の準備行為や、最終的なアンナの行動なども「そりゃ、やそうだろ」と思ってしまった。
もし、本当に相手の気持ちを判定できるような気加が登場したら、人はそのテストを受けるのだろうか。たとえ、爪を剥がさなくて良くても、何となくテストは受けないように思う。
ピッタリ気持ちがあっているようでいて、実はあっていなかったり、一時期はあっていてもその後あわなくなったり、常に目に見えなくて確認ができないからこそ、お互いに思いやる気持ちや、大切にする気持ちが出てくるのではないだろうか。
恋愛経験値低い人間にはうまくはまらなかったという結果になった。
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