[無料記事]1回中山7日目第11競走 第65回京成杯 予想
※レースの概要
1961年に創設された3歳(旧4歳)馬限定の重賞で、創設当初は中山競馬場の
芝1600m(外回り)で行われていた。現在の2000m(内回り)で行われる
様になったのは1999年の重賞競走距離体系の見直しからで、この変更に
よりクラシック3冠およびNHKマイルカップへむけた重要なレースと
なった。1984年からは外国産馬が、2009年からは外国馬の出走が可能な
国際競争に指定されている。
※コース概要
スタート地点は4角を曲がり終えたホームストレッチ入り口付近。
芝1800mのスタート地点が1ハロン右へスライドしたところで
1コーナーまでの距離は約405mとなる。2コーナー過ぎから内回りコースへ
入り、3~4コーナーの緩い下り坂を経て、中央4場最短の310mの直線を
走ったところがゴールとなる。そのゴール前には高低差2.2mの急坂が
待ち受け、さらに芝2000mはスタート時も併せて2回坂を駆け上がるため
瞬発力よりもパワーと持続力が要求されると同時に、小回りのコーナーを
加速しながら回れる器用な脚が要求される。
※好走馬の条件
前走1,800m or 2000m組
過去10年の前走距離別成績は以下の通り
2000m:6-8-9-59/82
1800m:4-1-1-31/37
1600m:0-1-0-16/17
1400m:0-0-0-1/1
このように好成績を残しているゾーンは前走1800m以上2000mまでとなる。
前走マイル戦だった馬の成績は芳しくなく、好走した1頭は同じ中山での
マイル戦だった。中山以外のマイル戦だったら評価を下げてもいいだろう。
そして前走から距離延長且つ3コーナー2番手以内は0-0-0-14と全頭が
馬券外に沈んでいるため、基本的には前走2000m組を上位評価としたい。
1月の若駒にとって中山2,000mはタフなコース設定のため、そもそも
距離適性がないとこなすのは難しいのだ。
前走新馬戦組
前走クラス別成績は以下の通り。
新馬戦:4-1-2-14/21
未勝利:0-4-2-26/32
1勝クラス:3-2-4-28/37
OP:0-1-0-1-/2
重賞:2-2-2-34/40
以上の通り、勝率、連対率、複勝率の全ての項目で新馬戦組がトップの
成績を収めている。実績のあるといえる重賞組は1勝クラス組にやや劣る
結果となっており、京成杯では実績よりも素質と実力が大事だ。
新馬戦は東京芝1800m~2000m、1勝クラスは葉牡丹賞組
前走新馬戦組を精査すると東京芝を使っていた馬が3-1-0-5と最も
好成績だった。これは京成杯が折合重視の瞬発力勝負になる事が
多いためで、似たような展開となる東京芝組の成績が良いのだと
思われる。同じ中山組は1-0-1-4となっており新馬戦では東京組を
上位評価としたい。
次に1勝クラスを精査すると新馬戦と違い東京組は0-1-0-3といまいち。
逆に好成績となるのは中山(2-1-2-13)と阪神(1-0-2-9)で、レース別では
葉牡丹賞とエリカ賞が好成績となっていた。
※注目馬
9番キングノジョー
半兄にジャスティンパレス、そして亡くなったアイアンバローズのいる
超良血馬。東京での新馬戦は抜群のスタートを切って前に付けた。
直線ではあっさり抜け出すとメンバー最速の上り3F33.8秒の末脚で
快勝した。非凡な瞬発力を持っており血統背景的に消耗戦にも対応できる。
新馬戦では序盤に行きたがる素振りを見せたのは気になるが、上記の
好走データの多くに当てはまり好勝負は必至だ。
亡き兄アイアンバローズに重賞勝利を捧げたい。
5番ガルダイア
半姉に2017年のNHKマイルを制したアエロリットのいる血統。
新馬戦では途中から先頭に立つと、直線では後続に迫られる
場面もあったが、残り100mでもう一度突き放し勝利した。
続く1勝クラスのベゴニア賞では中団を追走。先行した2頭に
先着を許したが、後続から鋭い末脚を見せて上位2頭に肉薄した。
距離適性は問題ないが、新馬戦で見せたスピードコントロールの
課題がどこまで解消できているのかは気になる所だ。
8番ゲルチュタール
叔父に2021年のホープフルSを制したキラーアビリティのいる血統。
前走の1勝クラスの葉牡丹賞では、道中でやや後方まで下げ外側を
回ると3角過ぎから鞍上が追い出し始めたが、最後までしぶとく
伸び続けハナ差の2着となった。勝ったヴィンセンシオの勝ち時計
1分58秒8は中山競馬場芝2000mの2歳レコード。時計の出やすい
馬場だったとはいえ、そこから同タイムでハナ差の2着は評価していい。
同じ舞台で好勝負出来る材料は揃っている。
14番パーティハーン
全姉に2020年のブリーダーズカップフィリー&メアターフを制した
アウダーリャのいる血統。新馬戦こそ2着に泣いたが、続く未勝利戦では
強気に仕掛け、果敢にハナを奪うと息を入れつつ余裕の逃げ。
4角から手応え抜群で差を広げるとメンバー最速の上り3F34.0秒で圧勝した。
欧州色の濃い血統であることは言うまでもなく、日本の馬場をどこまで
こなせるかは気になる所ではあるが、順当勝ちとはいえ前走では素質を感じさせる走りだったといえるだろう。
※今回の予想印
◎9番キングノジョー
〇8番ゲルチュタール
▲14番パーティハーン
△6番センツブラッド
×4番インポーザー
×5番ガルダイア
×11番マテンロウムーブ