無宗教者の私のダーウィン主義(ドーキンス)に対する疑問
先日、こういう本を紹介しましたが、ここでは触れられていなかった論点について書きたいと思います。
今読んでいたドーキンスの著書の中に「勾配」という理論モデルがありました。
例えば「鳥の翼」の様なパーツや空を飛ぶ機能は、どのようにして生まれたのか?
と考えた時に、彼は漸進的変化の過程で緩やかに変化していった、と結論付けています。
しかも、「まっとうな頭の持ち主ならば誰も否定しないだろう」挑発付きで(笑)
鳥の翼は進化の途中の中途半端な過程では、邪魔にしかならないので自然選択が働かないのでは?という問題に対して、モモンガのように滑空やパラシュート飛行が可能だった。だから生き残ったと主張しています。
ここで私が提言したいのは「機能の高度さ」です。
動物の脇の皮がダラーーーんと伸びるように変化する事はあるかも知れません。
(それが滑空できるまで変化するには、皮が余っていないタイプが死滅していかなければならないのですが、彼はそこまでは気が回らないようなので勘弁してあげましょう)
そして最終的にモモンガの様な個体にまで進化したとしても、鳥の翼とはかけ離れています。
今まで、物を掴んだりしていた便利な前脚を放棄し、背中に回し翼とならなければなりません。
相当危険な行為です。
しかも「翼の様なもの」ではダメです。
「翼の様なもの」は、小学生が図工の時間でも作る事が出来ますが、それで空を飛ぶことは不可能です。
つまり「空を獲得する機能」を持つまでには途方もない断絶が生まれます。
今ある「身体のパーツのちょっとした変化」と、「全く新たな機能が生まれるというのは別次元」という事です。
「あけましておめでとう」という文字配列が少し変化し「あけましておめでとうございます」となる事をモモンガの脇の皮が伸びた事とするならば、
翼が完成し、羽毛という部品が生まれ、筋肉が強化され、骨格が変わり、体重が釣り合い、親の真似をしてはばたく訓練をする習慣が生まれ、捕食行動も変化し・・・と非常に複雑な変化が必要になります。
これはシェイクスピアのハムレットの全文が0から創造されるような困難さがあります。
機能が高度になればなるほど、簡単に変化はしません。
で、お笑いなのはここからです。
ドーキンスは、モモンガの様な中間生物がいる事を、漸進的変化の根拠にしていました。
でも、鳥の祖先ってモモンガの様な動物ですか?
調べたら始祖鳥ってことになってました。
確かに鳥っぽいですね。
では、始祖鳥の先祖は?ときになったのでAIで調べたら、
え?ディロング?ティラノサウルス?
は?
ちょっと言ってる意味が分かりません(笑)
ドーキンスさん、あなたのいう「勾配」っていったい何なの???
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