七草セットは宝箱! 〜お正月におかゆオタクのテンションが上がる理由〜
1月7日は七草粥の日!
七草粥を作るための「七草セット」がスーパーに並び始めました。
おかゆオタク的には、七草売り場、とんでもなくテンションが上がる光景です。
七草セットが「買い」である理由を語りたいと思います。
七草セットはすごい
七草をお金で買えるということは、とんでもなくすごいことです。
七種類の若葉の生育のタイミングを完璧にそろえて、年末に出荷作業をして、日本中の食卓に新春を届ける。
農家さんの技術と努力の賜物です。
特に、七種類の若葉の生育の足並みをそろえることは、経験と技術が問われる至難の技。
たしかに「七種類のお料理のタイミングをそろえて作る」と考えただけでも、いかに難しいかがわかります。
それを自然相手にやってのける七草農家さん……すごい。すごいです。
さらに、人件費の超高騰する年末年始に出荷作業……
これだけハイクオリティ・ハイコストなものが400円程度で手に入るだなんて、感動を超えて、驚愕です。
シーズンオフに七草セットは買えない
スーパーで七草を買うことは、この時期以外では不可能です。
実は、夏頃からなんとか七草を入手できないかと、あちこちのスーパー、野菜のバイヤーさんに七草セットを入手できないかと尋ね回りました。
答えはいつも「100%無理だね!」。
値段が高騰するのでとか、取り寄せは承っていないんですとか、そういう理由ではありません。
七草農家さんは1月7日に合わせて種をまき、加工・出荷をするため、オフシーズンに七草セットの生産はゼロ。
七草セットが手に入るのは、一年のうちのほんのわずかな期間だけなのです。
単品で買うのも無理
七草セットを諦めて、単品でそろえる方法も不可能でした。
一年中手に入るのは、なずな(かぶ)、大きいものでよければ、すずしろ(大根)。
冬〜春の旬の時期には、せり。
残りの四種類、なずな・ごぎょう・はこべら・ほとけのざは、そもそも単品での生産と出荷のルートというもの自体がなく、店頭に並ぶことはありません。(野菜というより"草"ですものね。)
そのため、七種類をスーパーでそろえるには、七草セットを買うしか方法はありません。
でも、その七草セットはお正月にしか買えない……ということは、七草はシーズンオフに買えない!!!
そうなのです、どうあがいても、買えないのです。
現代日本でも、お金で買えない食材が存在する
予算さえ問わなければ、レシピにのっている食材というものはスーパーで買えるものだと思っていました。
夏野菜を冬に買うことはあたりまえですし、地球の裏側の野菜ですら手に入れることができます。
平成生まれ、ゆとり育ちのぬくぬく人間は、どこに行こうとも買えない食材の存在を初めて知りました。
七草は、お正月にしか買えない。
ここ数ヶ月で知った(当然と言えば当然の)現実でした。
まとめ
七種類の生命力溢れる若葉が、美しいパックに詰められている「七草セット」。
お正月だけ!ほんとうに今だけ!買うことができる品物です。
七草セットの納品は1度きりのスーパーも多いのだそうです。
「あとで買えばいいや〜」と素通りする前に、念のため「七草の入荷はまだありますか?」と、確認することを強く強くおすすめいたします。
また、お店に並び始めた時が一番鮮度が高く、そこから次第にしなびていく……なんて場合も。
(とあるバイヤーさんから「やっぱり1/6とか1/7に一番売れるけど、こんなしなびたのよく買うなあと思いながら売ってるよ〜!わはは〜!」いう爆弾発言もお聞きしました……えっ…)※もちろん全てのスーパーではありません
おいしい七草粥を食べるために、鮮度の高い七草を早めに手に入れて、下ゆでを済ませて冷凍、というパターンもご検討ください。
1月7日、無病息災を願って、七草粥をいただいてみませんか。
力強い春の香りに、ほんのちょっと明るい気持ちになれるかもしれません。