生米からつくる『梨粥』のレシピ|瓜のようなじゅんわり食感の梨のおかゆ
梨のおかゆってご存知ですか?梨とは、あの果物の梨です。
いやいやいや〜…、果物のおかゆはナシでしょ、梨だけに〜!とか、うまいこと言わないでくださいね、梨だけどアリなんです。
梨のおかゆは、私が考えたものではなくて、実は中国ではわりとメジャーなおかゆ。砂糖やなつめなどと一緒に煮込んで、甘い系で作ることも多いのだとか。梨には熱を下げてくれたり、喉の炎症をやわらげてくれる働きがあるそうで、風邪っぴきさんにもぴったりの食材です。
火の通った梨は、じゅわ〜っとほどける瓜のような食感。お味は、アップルパイに入っている火の通ったりんご、りんごのコンポートのような優しい甘みです。お米と梨の組み合わせは「馴染む」という言葉がぴったりのしっくり感で、やさしいやさしいおいしさです。決して奇抜なゲテモノ粥ではありません。
お好みで、蜂蜜やお砂糖をかけてどうぞ。梨の自然な甘みに、ふわっと秋を感じますよ〜!
とろとろじゅわ〜…♡の『梨粥』のレシピ
調理時間:約1時間
目的: 風邪の症状の緩和、二日酔い、乾燥対策
【 材料 】(2人前)
▶︎ 生米 ・・・1/2合
▶︎ 水 ・・・750ml
▶︎ 梨 ・・・1個
▶︎ 塩 ・・・ふたつまみ程度
おこのみで
▷ お砂糖、蜂蜜など
*「金平糖」のトッピングもおしゃれでおすすめです。
【 作り方 】
①厚手の鍋によく研いだ米、水750mlを入れる。フタをせずに鍋を中火にかける。
②梨の皮をむき、一口大に切ってお鍋に入れる。
③鍋の泡がふつふつとしたら、鍋底から米粒をはがすようにおたまでゆっくりまぜる。鍋にお箸を渡してフタをした状態で、弱火に30分かける。
④塩で味をととのえる。鍋全体をゆっくりとまぜたら、火を止める。フタをして10分蒸らす。器にもりつけたら、完成!
【 作り方 (詳細)】
①中火
厚手のお鍋に、よく研いだ米( 1/2合 )、水750mlを入れます。
トロッと仕上げるために水を気持ち多めにしました。
お鍋は土鍋、片手鍋、両手鍋など、フタつきのものならなんでもOKです!なるべく厚手のもののほうが焦げつきにくくておすすめです。今回は、宮崎製作所ジオの片手鍋18cmを使用しました。
沸騰するまで、フタをせずに中火にかけます。
焦げつかないようにお鍋の中心と火の中心を合わせます。
②具材を入れる
梨の芯をとり、皮をむきます。
一口大に切ってお鍋に入れます。
スプーンで食べやすい大きさを目安にカットします。大きめカットの方が、梨の「じゅわ〜」をたのしめるのでおすすめです◎
③弱火
お鍋の中がふつふつと沸いたら、鍋底から米粒をはがすようにおたまでゆっくりまぜます。
底にくっついた米粒をそっとはがします。
箸を渡してフタをして、弱火に30分かけます。
お箸をかませてフタをすることで、吹きこぼれる確率をぐっと減らすことができます。
④仕上
塩( ふたつまみ程度 )で味をととのえたら、火を止めます。
お米と梨の甘みを引き立てるために塩を少量入れます。スイカに塩をかける感じですね、ちょこっとの塩で味が引き立ちます◎
フタをして10分蒸らします。
蒸らし時間に味がいい感じに馴染みます。
おかゆを器にもりつけたら完成です!
おっ!香りは……りんご?アップルパイに入っている、リンゴのコンポートのような甘酸っぱい香りです。
パッと見た感じ、カブや大根に見えますよね〜。食感もそれに近い!
じゅわ〜っと果汁が染み出す感じが……!ああ〜…しあわせ〜…!
おかゆ部分にも甘みがうつって、なんとも癒し系です。
ああ、お砂糖を後乗せにしてよかった。お米の甘み、梨の甘みに、うっとり。ゆっくりじっくり、堪能できました。
梨粥、大変おいしゅうございました。
奥の深い梨粥ワールド!
このおかゆは以下のレシピを参考にさせていただきました!ありがとうございました。
・『北京のやさしいおかゆ』ウー・ウェン、2000年、高橋書店
こちらでは、梨は薄切りにして、5分ほどの加熱にしていらっしゃいます。シャキシャキ食感なのかな?
・『粥百選』高梨尚之・翠香園、2012年、東京書籍
こちらでは、梨・なつめ・りんごなどを入れた「果物粥」が紹介されています。スイーツ系ですね〜!
中国には、梨と一緒に氷砂糖とナツメを入れて煮込んだ「冰糖雪梨粥(ビンタンシュエリジョウ)」という、がっつり甘い系のスイーツ粥もあります。日本のおかゆのイメージを離れて、ぜんざいとか、あんみつとか、そういうものをイメージした方が近いと思います。
・『家常好粥道五谷杂粮养生经』、瑞雅、2014年、中国人口出版社
・[web]下厨房「清热润肺的冰糖雪梨粥」
(中国語webサイトです)
梨粥、いろんなパターンがありますねえ。
今回は一般的な日本の梨(茨城県産の「幸水」)で作りました。
中国梨は形は洋梨のようだけど、食感は和梨にそっくりで、香りが強いのが特徴だとか。
梨の品種でもお味は違うでしょうし、切り方、煮込み時間でも変わってきそうだし……なんとも奥が深い、梨粥ワールド!
ぜひお好みの「梨粥」を、探してみてくださいね。
みなさんのいただきますが笑顔でありますように。ごちそうさまでした!
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