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丹後ちりめんの耳糸を利活用 もけもけプロジェクト #2 試作品No.0
もけもけPJおさらい
もけもけPJとは
もけもけPJは丹後ちりめんの郷、与謝野町の織元丹菱株式会社で生産されているレーヨンちりめんの廃棄される耳糸を利活用してみようというプロジェクトです。
もけもけPJ#1 ←これまでの進捗
織生地の行方
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今回いただいた2色分の糸約300gを全て使って、もけもけ生地が織り上がりました。さぁてこれからどうするか。
#1の考察にもあるように、小物やバッグに仕立てると可愛さのポテンシャルが生かされると考えました。手のひらに乗るくらいのポーチなどにするとコロンとしてもけもけで可愛いかなぁと。
しかし、織地がかなり分厚いこの織物を小物に仕立てるには難儀しそうです。ファスナー付けや角っこの処理など、どれくらい難儀するのか知りたかったので、自分で以前織っていた作品を使ってメガネケースを試作することにしました。小さいもの=眼鏡ケースかな?という単純な発想で、特に大意はありません。裏地もつけてみることにします。
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作ってみて。家庭用ミシンの限界を感じました。針がうぃーーーと叫んで動かなくなること数回。やはり小さいものは取り回しの際の分厚さが縫いにくいなぁ、というのが正直な所。(只のへたくそとも言う)
カヨラボライダースのあの大きさが懐かしく感じます。だだだだーっといきたい欲が。
しかし、分厚い織地で試作をしたお陰で、いろいろとわかることもあり。
特に裁断面がバラバラになりやすく、分厚さゆえにロックミシンでも追いつかないことがわかりました。ロックしたその次の段の糸がほつれてく、、、ということに。
それから、織った生地を裁断して使うとなると、また、”モノになれなかった”部分が出てしまいます。ここは是非とも裁ち切ることなく全部使いたい!!!と決意しました。
折り曲げたり丸めたり触りながら模索していると、あれとこれをこーしてあーするといい!と、別の方法で作るアイデアが浮かびました。
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試作品No.0
もけもけbag/試作品No.0
幅27cm×高さ22cm×厚み13cm(最大)
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試作品の初号機と言っても良いNo.0が完成。丹後ちりめんの耳糸を利活用したいとはじめたプロジェクトなので、織った生地は全て使い切るデザインにしました。裁断はなるべくしたくない。1ミリの差でまた廃棄されるのは繰り返すまい。そう強く思ったし「織った生地は裁断せず全て使う」これは今後も本プロジェクトのコンセプトとして大きな指針となると考えています。
はじめはトートバッグを作ろうとしました。ですがこの幅100㎝の生地をバッグにすると、マチを充分取ったとしても縦長すぎてバランスが悪くなってしまいます。人によってはひきずっちゃう。そこで、その長さを活かした折り畳み式の肩掛けバッグへとリデザインしてみました。
ショッキングピンク好きなカヨサトーとしては、両脇と中布にチラリズムを求めました。本当はライラック辺りの色彩が一般に受け入れられやすいとは思うけど、いや思ったのですけども。そこはカヨラボ製(笑)。この色か、眩しいライムグリーンかで迷ったのでありました。からのピンク、と。
口の形がキメやすく出し入れする際に広く開けやすいように、スナップを両横につけました。
そしてトートバッグを作る予定で既に中布にポッケをつけていたので、その後のデザイン変更に間に合わず口を折り畳むと意味なしポッケになってしまったのはお恥ずかしい限り。へへへ。
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せっかくなので、カヨラボライダースに合わせてみました。肩からかけたイメージが沸くかな。
織地の耳はもけもけをそのままに。ボアを切って仕上げたわけではないので不揃いではあるけれど、味のあるもけっぷり。なんだか生きものっぽいし、ほんとは目とかつけたい(笑)
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今後の構想
今回一切裁断せずにバッグへと仕上げられたことは、本プロジェクトの今後の指針になると思いました。次回はデータも取れたので、バッグや小物の形を先にデザインし、織り進めようと思っています。
本来はそうするべきところだったのですが、今回はまずどのくらいの糸量でどのくらいの生地ができるか、どのような織地になるかというデータを取るためのサンプル製織も兼ねていたため、長方形の通常の製織となったわけです。ですので試作品としてはサンプル織のサンプル試作という意味でNo.0というナンバリングなのでした。
試作品、次のデザインの構想としては織る横幅を狭くし、縦長の形状に。そうするともけもけが両耳からぼはっ!と出るだろうから、さらにもけもけ可愛くなると考えています。それと経糸に綿を用いましたが、ウールにするとさらに柔らかくなり、素材として使いやすくなるかどうかも試したいと思っています。
また、カヨラボライダースの制作過程ではプラモデルのように型紙の形に織り、組み上げることで生地を裁断せずに縫い合わせていきました。この方法も織った生地は裁断せず全て使うというコンセプトとして有用だと思うので、型紙含めたデザインを先にキメるところが、次回からの要となると考えています。
試作品No.0くんのお陰で、織った生地は裁断せず全て使うという目指す北極星が見つかって良かったです。
次の耳糸の入荷を、わっくわくしながら待っていまーす。
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