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丹後ちりめんの耳糸を利活用 もけもけプロジェクト #3 試作品No.1,2
もけもけPJおさらい
もけもけPJとは
もけもけPJは丹後ちりめんの郷、与謝野町の織元丹菱株式会社で生産されているレーヨンちりめんの廃棄される耳糸を利活用してみようというプロジェクトです。
データを取るための試作No.0で、生地をそのまま生かしたもけもけBagをつくりました。そこで判明した技術的解決策などを踏まえ、晴れてここに、試作品No.1をすることに。
試作品No.1
アイデア
もけもけの手触りや風合いを手のひらの中に収めたい欲求が大きく、縫いにくさをNo.0で解決した方法を応用してポーチを作ってみます。
・落とし込みのポーチにして、織生地と普通の生地との対比をみせたい。
・もけもけをポケットにしたい。
・マチをつけて立つようにしたい。
・ファスナーで開閉できるようにしたい。
・中布もつけたい。
したいことだらけでまずは設計。
設計図
という名の走り描き。
マリーゴールドのような黄色のもけもけを、ファンシーウールを経糸にして織ってみることに。
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製織
![](https://assets.st-note.com/img/1650613338182-Dt3KiLyrxW.jpg?width=1200)
謎の音楽と共に、ただただ織っていく動画↑
イーゼルに立てて耳糸を緯に手織りしていくスタイルです。経糸を拾いながら進めていきます。
今回はもけもけをなるべく表側に出したくて毎回毛を引き出しながら織っているので、表裏の風合いの差が顕著になりまーす。
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試作品No.1 もけもけポッケな落とし込みポーチ
(高14×幅24×マチ5㎝)
春色のもけもけに黄緑とピンクな裏地を使った落とし込みファスナーのポーチ。経糸をピロピロさせて。引っ張りやすいようにファスナーにも経糸と同じ糸を編んでつけました。
もけもけは前側、後ろ側ともポッケになっていて、ポッケの内側を見ると織裏面の織地も見ることができます。底マチがあるので立てて置く使い方もできます〜。黄色もけもけと黄緑の布。中はピンクな布です。
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No.1の制作方法でポーチも可能だということがわかった。ポッケとして織った生地が重さを出してしまうため、もう少しコンパクトで違うカタチを模索してみたい。No.2へレッツゴーだっ!
試作品No.2
アイデア
No.1でポーチを作ってみて、ポーチ様のものに活用するのは身近に丹後ちりめんを感じることができてとても良いなと思いました。そしてこれからは、いちばんもけもけが活かされるカタチを決めて行きたいなと考えました。
No.2は淡いピンクのもけもけを使います。今回はポッケにもけもけを使うことはNo.1と同じで、ポーチのカタチを少し変えてみまーす。
設計図はさらに簡単に描きすぎていて自粛。
製織
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試作品No.2 ピンクなもけもけポッケポーチ
(高16×幅20×マチ3.5㎝)
ファンシーなピンクもけもけをポケットにしました。ポッケ上部はファンシーヤーンで縁取るように織っています。
丹後ちりめんと久留米絣がカヨラボで出会った〜。←これが言いたかった。この内布の久留米絣は傷物で着物になれなかった生地です。久留米絣を使って大人っぽさを演出、できているかは謎です。
優しすぎるピンクは私はどうも苦手で、可愛さや良さを生かせなかった気がしています。。。毒をほしがってしまうのですよ毒を(笑)
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次回へ向けて
今回の試作品No.1,2によって、もけもけを手のひらに収めたいという欲求と、ポケットにすることで袋縫いの難しさを回避するという2点が解決したのではと思っています。
作っていて思ったのですが、このポーチの生地自体も丹後ちりめんにできるとよいなぁと。何故なら、久留米織の現場で見てきた裁断くずや、織傷がついて商品にならないB反物以下の布で作品を作ってきた経緯や思いがあるからです。(もけもけPJ#1でも言及しています)
そこで、丹後ちりめんの裁断くずや端切れなどをパッチワーク様にした生地でポーチ部分(サコッシュみたいにしても良いと思うが生地のサイズ次第)を作り、耳糸のもけもけでポケットを織り合体させるという、”全てが丹後ちりめんなもけもけポッケのポーチ”をワークショッププログラムにできないかというステキ構想が出てきました。
丹後ちりめんの郷でワークショップを実施するのはもちろんのこと、木枠というポータブルな織道具で様々な場所で織の体験をすることができるのです~。楽しそう。いや、楽しいぞこれは!
現状の、耳糸だけでも十分にワークショップとして成り立ちますが、すべてを丹後ちりめんにしてこその、もけもけPJではないだろうかと考えた次第です。そこで、こういった端切れ、裁断くずなどを廃棄している丹後ちりめん関連企業様、是非、試作用にすこし分けていただけませんでしょうか。TwitterのDMでご連絡いただけるとたいへんありがたいです。
どうぞよろしくお願いいたします!
というわけで、次回はワークショップありきでの、もけもけポッケの作り方を考えていきます。難易度や参加者の達成感にも配慮しながら。
またまた楽しくなってきましたよー。
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