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バイデン大統領「米国はアフリカの未来に全力投球する」 米アフリカ首脳会議

バイデン米大統領は、米アフリカ首脳会議で、アフリカに対する数十億ドルの支援と投資を発表し、ワシントンDCでの会議に出席した49名のアフリカ首脳に対し、「米国はアフリカの未来に全面的に関与する」と述べた。

バイデン大統領は、トランプ前大統領とはまったく異なる論調で、「アフリカの成功は、米国の成功を意味し、さらに世界全体の成功につながる」と語った。

今日、世界が直面している危機の解決には、「アフリカのリーダーシップやアイデア、イノベーションが必要だ」と述べたバイデン大統領は、アフリカへの大幅な投資を約束した。この3日間のサミットに先立ち、米国家安全保障のジェイク・サリバン顧問は、米国は今後3年間でアフリカに550億ドルの拠出を行うと述べた。

米アフリカ首脳会議では、下記の既存プログラムを基にした対話が中心となった。

・「プロスパー・アフリカ」:2018年に開始されたアフリカ諸国と米国間の双方向貿易の拡大を掲げる米国政府のイニシアチブ
・クリントン政権時代の「アフリカ成長機会法」:アフリカのアパレルメーカーに米国市場への優遇アクセスを提供するもの
・「パワー・アフリカ」:数百万のアフリカ人が送電網へ接続できるするための、オバマ大統領が立ち上げた構想
など。

しかし、こうしたプログラムはなかなか成功していない。米国の対外貿易に占めるアフリカの割合は1%強に過ぎず、その大半は、ナイジェリアとアンゴラからの石油の輸入だ。

12月14日の演説で、バイデン大統領は、西アフリカの主要港ベナンからの輸送コスト削減に向けた5億ドルの投資について語った。また、デジタル経済の強化に3億5000万ドルを投じ、米アフリカ・ビジネス・フォーラムで150億ドル相当の取引が成立したとも述べた。

米国はまた、世界最大の自由貿易地域の一つであるアフリカ大陸と自由貿易地域の覚書に署名する予定であり、バイデン氏は、「米国とアフリカの間に、貿易と投資の新たな機会が解き放たれる」と述べた。

14日、首脳会議とは別に、バイデン大統領は2023年に選挙を予定しているアフリカ諸国の6名の首脳と会い、自由投票を迫った。また15日には、アフリカ連合が、主要経済国から成るG20に常任理事国入りすることを支持すると述べた。

バイデン大統領の狙いは、アフリカの主要セクターに数十億ドル規模の資金提供を約束し、民間セクターからの投資を呼び込むことで、アフリカにおける米国の影響力を取り戻すことだ。ロシアや中国など、アフリカ大陸とすでに強い絆を築いている他の国々に、アメリカは追いつきたいと考えている。また、世界で最も急速な経済成長を遂げているアフリカとは、地政学的にも重要な関係を築きたいというメッセージも込めている。

しかし、米国のこのコミットメントを証明するには、しっかりとフォローアップを行い、アフリカへの関与を持続することが重要だ。ホワイトハウスはそのための特使も今年任命している。

(引用元)https://www.bbc.com/news/world-africa-63982818

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