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「感情は身体にある」ゲシュタルトセミナー

効くセラピーは、
身体にフォーカスを当てたセラピーだと、
私の20年にわたってセラピーを転々としてきた経験から実感しています。

私が現在やっている
パーソンセンタード表現アートセラピー、
それから
SORAピプノシス(催眠療法)
も身体にもともと備わっている叡智に
注目しています。

身体って、
生き物としての人間が、
生きていくのに必要なことに気づく能力が
備わっているんです。

日本のゲシュタルト療法の
草分けで第一人者の百武正嗣さんも
「日本のカウンセラーやセラピストが
クライアントに変容を起こせないのは、
ソマティック(身体感覚)を
無視しているから。
思考や認知を変えても、
本質は変わらない」
と言います。


先日、百武正嗣さんによる
ゲシュタルト1dayセミナーが
東銀座で開かれ、
私は石垣島からオンラインで参加しました。

百武さんの講義のなかから
印象的だった言葉をお伝えします。

「感情は何のためにあるか」など、
初めて聞く話や、
また、面白くて目が覚めるような
聞きどころ満載の講義でした。


「ゲシュタルト療法の創始者、フリッツ・パールズはユダヤ人、ナチスの台頭でいち早く危険を察知し、ニューヨークに移住した。
残った同郷の人たちはナチスの虐殺にあった。
身体の感覚で生きるか死ぬか、それがゲシュタルトの原点」


「ゲシュタルトは、人間である前に、生き物としての人間をみる。
五感で外界に触れて、世界がどういうものかを知り、自分に必要なものに気づく能力がある」


「ホメオスタシスという環境に対して自己調整する機能がある。
生き物は環境との境界線から、取り入れ、排泄し、自己成長する。
人は自分で答えを出し、課題を見つけて成長していく」


ゲシュタルトセラピーの百武正嗣さん。ゲシュタルト療法をフリッツ・パールズの弟子のポーラ・バトム博士に学ぶ。
海外でのセミナーがコロナにより全部白紙になり、日本にいる。


「感情は何のためにあるか。
環境と自分とのあいだに何が起こっているのか
を知るためにある。
体験して、身体が反応して知る。
じゅうぶんに感じることで排出される。

怒りは、相手から自分を守るエネルギー
悲しみは、喪失の体験
喜びは、環境とのあいだで良いことが起きた」


「心理学は身体とこころを切り離したのが
大きな誤解。
外界とのあいだで起こっていることを、身体で感じるから生きていける」


「五感と身体が、現実に触れる瞬間、判断に迷いがない。
機能していたら、何をしたらいいか分かる。
現実とのコンタクトがなくなり、想像や思考の世界に入ると、相手を想像した怪物にしている」


セッション中の百武さん。見立て、共感、傾聴しない。だが、クライアントの中で何かが動く…。百武さんはクライアントのどこを見ているのか?

さいごに百武さんの締めの言葉。

「人生の犠牲者、というのが多くの人。
あなたの人生の責任はあなたにある、
というのがゲシュタルト。
かわいそうな人として、
人との関係を作ってきた。
相手を変えたい、相手が悪い、
という立場が犠牲者。
エキサイトするために喧嘩をしなさい。
そうでなければ、虚無感しか残らない。
ゲシュタルトは喧嘩しなさい。
孤独、死、虚無感が
私の責任としてとるために、
だから私はこうしたい
という選択をしなさい」



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