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わたし、普通の母親です

次男の仲良しグループは3人組。問題を起こして放校処分になった女子と、クラスメート男子と次男の3人です。(↓この記事からの続きです)

もう一人の男子は、この女の子にベタ惚れらしい。

次男にきいてみると、次男はこの女子のことをただの友達だと思っているというし、女子の気持ちはわからないといいます。まあ、聞いてはみましたが、本人もわかっていない自分の気持ちもあるでしょう。

友達としてか、それとも異性として恋心をいだいているか、どちらにせよ、相手の女子のことは気になります。母ですから。笑

普通でない女子

夫は同じ学校の教師でもあるので、その女子のことも直接知っています。夫いわく「とても興味深い子」。

家庭環境の問題もあり、心理的に不安定だったりする、いろいろな問題点はあるのですが、よくいる「普通」の子ではなく、他の子とは違う考え方や世界観がある、人間的に面白い子のようです。

次男が選ぶ友達として、年上だというのも納得できます。次男のようなタイプは、同年代では子供っぽすぎてダメなのです。興味深い話をすることができなくて退屈してしまいます。

平凡な幸せ

彼女のことをいろいろ聞きながら、心のどこかで「特に問題なく幸せになれるような普通の女の子を選んでくれたら」とささやく声がします。「苦しまずに生きて欲しい」と思ってしまうのも、親としては自然なことでしょう。

その声に対抗するように、「いや、普通の女の子っていうのがどういう子かもわからないし、普通の女の子だったら問題がないなんてことはありえない」「いろいろ苦労もして、経験もつんで、自分本来の幸せを見守ってあげなきゃ」とも思います。

私自身平々凡々なのは退屈なので、息子にも挑戦や困難に立ち向かう人生を歩んで欲しいと思うのです。その反面、苦しんで欲しくないと思ってしまう。親の心理ってメンドクサイ。

そして、「苦しまずに生きて欲しい」というのは、親のエゴだということもわかっています。わかっていながらも、そう願ってしまうのは、子どもにとってそれがいいからというよりは、子どもが苦しんでいるのを見る自分が苦しいから・・・という、もっともっとエゴイスティックな理由であるということも。

カエルの子はカエル

そしてもうひとつ気づきます。

彼は、私の子どもです。私という、何回も国境を越えて移住したり、24才で最初の起業をしたり、人がしていない仕事を作り上げてしまうような、ちょっと変な、ギャンブル的な人生を歩んできている人間です。きわめつけは、私より個性的な夫をパートナーに選んでしまったことかもしれない。笑

とにかく、個性のある二人を両親に選んで生まれてきた子どもです。

その両親のもと、両親のクレイジーさを本質にもちながら、クレイジーなところを反面教師的にうけとめて、かなり慎重に、真面目に生きている子です。苦笑

今までは、親の保護のもと、とくに出る杭になることなく、問題を起こすこともなく生きてきていますが、親の保護から離れたあと、びっくりするような人生を歩むのだろうと思います。

「息子のパートナーになる人はどんな人だろう・・・?」まだ15才の息子のことでこんなことを考えるのは早いでしょうが、母親としては考えますよね。どんな人を選ぶんだろう?・・・と。

息子をみていたら、「普通」とか「枠におさまる」タイプの女子を選ぶことはないと思います。そんな相手は退屈なのです。はちゃめちゃな相手かもしれない、でも、きっと、それこそ「興味深い」人間性の持ち主に惹かれると思います。

つまり・・・ああ、私もきっとずーーーっと息子の人生を横から眺めながら、やきもきすることになるんだわ・・・とふっとため息が。笑

自立してしまった息子の人生についてあれこれ指図することもない。きっと、息子の幸せを願いながら、目が離せず、ハラハラドキドキするのでしょう。

私の母は・・・

そして、私の母のことを思います。私は、母の想定する人生のイメージを、とことんぶち破りました。きちんと真面目に戦後を生きてきた公務員の妻である母のこと。結婚もしていない彼氏と泊まりででかけたりとか、最後まで理解してもらえなかったし、私の仕事のことも、会社をやめて起業したことも、結婚したのに海外留学したことも、そして離婚して、ドイツ人と今度はイギリスにいっちゃったりしたことも・・・。家族を養う甲斐性のない人と結婚したことも。

母にしてみたら、びっくりの連続だったことでしょう。

よく、びっくりしすぎて心臓とまらずに今まで見守ってくれたと思います。心配、かけちゃったなあ。ほんと、心配かけすぎですよね。

でも、心配かけたことは申し訳ないけれど、心配をかけるほど、危険を顧みずにやりたいことを追求して真剣に生きている私のことも、認めてくれていると思います。心配かけたけど、自分が自分の人生をしっかり生きることが私なりの親孝行だった・・・と信じたい。

心配しながらずっと手も口も出さず見守ってきてくれた母。心から感謝です。

いやー、息子は私の上をいくハラハラ人生かもしれません。そんな息子を、誇らしく見守っていきたい。そう心から思うのです。

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かよ|ロンドン在住、楽しく人生をクリエイトするシュタイナー教師&経営者 石川華代
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