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音楽と精神医学(1):ASMRは本当に効くのか?|科学的エビデンスによる検証(後編)〜海外文献の紹介〜

前回の記事【ASMRは本当に効くの?|科学的エビデンスによる検証(前編)】の後編です。

果たしてASMRの効果は科学的に証明されているのでしょうか…?


【ASMRの研究3: fMRIによる画像研究1】

Effects of Autonomous Sensory Meridian Response on the Functional Connectivity as Measured by Functional Magnetic Resonance Imaging, Lee S et al., Front Behav Neurosci, 2020

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33192358/

ここで紹介するのは、fMRIという脳の活動を可視化する方法で、ASMR(映像と音)の効果を検証した研究です。

<目的>
fMRIを用いて、ASMRが脳内における機能的結合にどのような変化をもたらすのかを調べる。

<対象>
28名の健康な男女(女性13名、男性15名)。平均年齢は26.39±3.77歳。

<方法>
1.3テスラMRI(Philips Medical Systems)を用いて全ての画像を撮影。
2.実験は安静状態(刺激がない状態)とASMRを視聴する状態の二つのセッションから構成される(いずれも5分ずつ)。
3.安静時とASMR視聴時における脳領域間の機能的結合性をfMRIで比較する(seed-base解析: 複数の関心領域を設定し、そのBOLD変動を抽出する)。

<結果>
1.ASMR中は安静時と比較して、後帯状皮質と上・中側頭回、楔状回と舌状回間の機能的結合が有意に増加することがわかった。
2.また、前帯状皮質膝前部のシード領域と内側前頭前野の機能的結合が、ASMR視聴時では安静時に比べて増加することを見出した。

<まとめ>
これらの結果は、ASMRがメンタライジング(他者の心的状態を見出したり推測すること)、自己関連付けに関する領域活動の相互作用によって誘発・維持されていることを示唆している。

【ASMRの研究4: fMRIによる画像研究2】

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