仕事術2~一貫性~
皆さん、こんにちは。
土井啓史です。
僕は大学を卒業後、NECで営業を7年間経験し独立起業、複数の事業を起こし運営する傍ら、多くの法人のスタートアップにも携わって来ました。
現在は、転職支援やITスクールの運営を手がける株式会社Career Art(キャリア・アート)の代表として仕事をしています。
ありがたいことに、多くの方とお仕事をご一緒させていただくことができ、本当に優秀な方々からさまざまなことを学ばせていただける日々を過ごしています。
さて、彼らと仕事をしていると、会社員にせよ、フリーランスにせよ、経営者にせよ、成果を創り出している人には、「原理原則」とでもいうべき共通点があることに気づきます。
そこで、僕が彼らと仕事をするなかで感じた、成功するためのエッセンスだと思うことを、「うまくいく人の仕事術」と題して、自分への戒めをこめて、いくつかご紹介していきます。
第2回目の今回は「一貫性」についてです。
あなたは一貫性がある人?それともない人?
唐突ですが、あなたは一貫性がある人ですか?
辞書で調べると、「一貫性」とは、「始めから終わりまで同じ一つの方針・考えによっていること」をいいます。
これを人にあてはめると次のような特徴になります。
・自分の意見をきちんと持ち、他人からの批判によってぶれない
・求めているものに向かって努力を継続できる
・自分自身にとって必要だと判断した意見をきちんと取り入れることができる
・決めたことを最後までやり遂げる
・誰に対しても態度が変わらない
反対に一貫性のない人の特徴とは
・自分の意見がなく、人の意見に左右されやすい
・優柔不断である
・何かを始めてもすぐに諦めてしまう
・人によってころころ態度が変わる
といった具合でしょうか。
こうして文字だけ見ると、一貫性がない人にはマイナス面が多く見えますが、ポジティブにいうなら「世渡り上手な人」ととらえることもできるかもしれません。だから僕は、決して「一貫性がない人」を批判したいわけではありません。
ただし、これまで僕が仕事を共にしてきた人たちの中で、「この人は優秀だな」「この人と一緒に仕事がしたいな」と思える人は「一貫性がある人」だったので、僕自身は一貫性=誠実であろうと心に決めています。
では一貫性がある人の強みとはなんでしょうか?
どちらが目標に早く辿り着く?一貫性のある人・一貫性がない人
ここで例え話を一つ。
あなたは今山登りをしています。その目的は山頂からの景色を見るためです。
そして山頂に辿り着くには、いくつものルートがあります。あなたはその中の1つの道を選択して山登りを始めました。さて、そこから先、 どのように山を登っていきますか?
一貫性のある人は、他の道に目もくれず、ただひたむきに、最初に歩み始めた道を進んでいきます。山頂からの景色を見るという目的を達成するために、一直線に一つの山道を進んでいきます。
対して、一貫性のない人は、ゆるやかな道を見つけてそちらを選択したり、逆にチャレンジ精神が湧き出て険しい道に行きたくなったり、花がたくさん咲く綺麗な道があると聞き、心穏やかに登りたいとその道を選択したりといった具合に、色々な道に足を踏み入れるでしょう。
さて、一貫性のある人とない人どちらが先に山頂に辿り着くでしょうか?
おそらく先に辿り着くのは、一貫性のある人でしょう。
理由は、一貫性のない人が他の道を選択しているときは、山を登っているのではなく、横道に逸れているからです。
そしてそんなとき一貫性のない人の多くは、登ることが手段になってしまっています。「山頂からの景色を見る」という本来の目的を忘れてしまうことがあるのです。そうなってしまったら山頂に辿り着くことなく様々な道を体験して山を降りてしまう、本来の目的を遂げることなく終わってしまう、という結果になりかねません。
ここからわかることはなんでしょうか?
もし人生が山登りだったとしたらどうでしょうか?
改めて考えてみましょう。
人生は山登り!〜一貫性がある人の強さ〜
僕は、人生は山登りに似ていると思います。
山登りでいうと、山頂からの景色を見るために道を選択し、向かっていく。そこにはいくつかの難所があり、それをクリアして辿り着く。
人生も同じです。
目的を決め、そこに到達するまでの道を決めたら、あとは目的を達成するまで、とにかくやり続けることです。
もし「自分は何をやってもうまくいかない」と感じている人がいるとしたら、その人はおそらく、何かを途中でやめてしまっている人です。あるいは、そもそも人生の目的と呼べるものが明確に決まっておらず、自分がどこに向かうのか、自分自身の手で決めていない人です。
山のふもとにいる人が、頂上まで上り詰めた人を見たとき、「あの人には才能があったに違いない」「あの人はとてつもなくすごい人だったに違いない」などと感じるでしょうか。それよりはきっと、「自分もあそこまで頑張って登ろう」と感じるはずです。
そして、山登りにたった一人で挑む人がほとんどいないのと同じで、人生の目的を達成しようとするときは、きっと一人で道を歩むべきではなく、仲間とともに歩んでいくものなのだと思います。