ONSEN・ガストロノミーin Beppu
全日本空輸株式会社 大分支店、大分市、別府市、一般社団法人 ONSEN・ガストロノミーツーリズム推進機構が連携した『withコロナ期に対応する新たな旅の形「Gastronomy Journey in おんせん県おおいた」』のモニターツアーが、別府市で開催された。
ONSEN騎士団のメルマガでこのことを知った私は、友人とともに張り切って応募!参加する権利を得た。
この企画は、「めぐる」「たべる」「つかる」でホッピング!街歩きで、その土地の料理、お酒を味わう!温泉につかる!というなんとも楽しいもので、ウォーキングをしながら、4店舗の飲食店と2つの温泉を巡る。そして、有難いことに、モニターなのでその費用は無料だ。
チケットのついた冊子をもらってスタート!!
友人2人と「女子3人地元旅」がはじまった。
私達の計画はこうだ。
30分歩くのが意外だったが、ガストロノミーツアーなのでちょうど良いぐらいだろう。
このあたりは普段から呑みに出るところなのだが、「巡り飲み」なんて楽しいことはしたことがなかった。
今はコロナ禍、第3波の真っ只中でもあり、自分たちでも感染症対策をしなければ!とフェイスガードも装着した。
換気等コロナ対策がされた店舗を短時間で巡る。短時間というのもwithコロナの新しい楽しみ方なのかもしれない。
1.トラリズム
店主のお父さんが作っているお面の噂は以前から聞いていた。床屋さんの赤と青で回ってるやつでお面が回っているのは見たことがあって、ちょっと何もなく立ち寄ることは勇気のいるお店だった。この機会を逃したらもう行けないかもしれないという話になり、行くことになった。近寄ると、意外にもなんだかオシャレである。
開けて入ってみたが、誰もいない。
すみませーん。すみませーん。
お面があるはずという怖さから、なんとなく3人で固まり、声が小さくなる。
だっ。誰かいませんか?
帰るか。そんな空気が流れたとき、背後からこれまた全然イメージとは違う(お面ということで勝手にイメージはナマハゲ)優しそうな、店主のとらちゃんが現れた。
「ごめんごめん。すぐ準備するからお面、面白いから見てて」
ついにお面と対面する時が来た。
おや?なんかお面が、東南アジアイメージ?
しかも大量に。
このお面を作っているのは、84歳のおじいちゃんとはとても信じられない。なんという想像力と芸術性だろう。絶対に能面のようなものとも思っていたので、驚きが隠せない。
友人のうちの1人は、このトラリズムワールドにわくわくと楽しさがとまらないらしい。彼女は、消しゴムハンコを上手に作れるのできっと通じるものがあるのだろう。
となりのトラリズムバーに入ると雰囲気は一転する。
お面とともにあるオシャレ空間。
ここで、ドリンクとおばあちゃんお手製のおかずをいただいた。
コンニャクとゴボウの煮物。味がしみていて、すごく美味しかった。
ここから我々3人からとらちゃんへ質問タイムが始まった。おじいちゃん(本当はおじいちゃんがとらちゃん)のお面は、実は処分すると本人が言い出していたらしく、理由を尋ねると、自分が亡くなってしまえば、みんな大切にしてくれないからそれがさみしいと言われたそうだ。そこで息子のとらちゃんは、それなら自分が大事にしようと県外から大分へ帰ってきてこのお店を始めた。ということらしい。
バーの方は、ガレージを改装したが、元は魚屋さんだったらしく少し傾斜のある床や窓枠などその雰囲気を残していた。
おしゃれになるものだなー。
お面も東南アジアチックだし、まるで別府じゃなくて海外に来たような感覚だ。
とらちゃんに別れを告げて、次なる目的地、居酒屋より道へ向かった。
2.居酒屋より道
このお店は、前々から気になっていた。
いつもお客さんが多いのだ。加えて、色んな人からお店の名前を聞くので、美味しい予感しかなく、今回の店舗のラインナップを見た時に、真っ先に選択したお店でもある。
入口から少し中を覗くと、カウンターしか見えないので常連さんの行く屋台みたいなお店かな?と勝手に想像していた。
店内に入って、地図のパンフを見せると、「おっ?!ガストロノミー?どうぞどうぞ。何人?3人。ちょうど空いている」と温かく迎え入れてくれた。
店内は、カウンターだけでなく、複数でも利用できるスペースもあり、想像よりも広かった。
時間が早いせいか、まだ席は空いていたが、なんと私達の3席以外は既に予約で埋まっていた。
月曜日なのに!!
この人気ぶりにおのずと料理への期待が高まる。しかも、1人2品メニューにあるものをなんでも頼んで良いと言う。嬉しい。嬉しすぎるー!!
先ほどトラリズムのとらちゃんからより道さんは、ネギ焼きが美味しいよっ。と聞いていたので、ネギ焼きを2つ。その他は、温泉豆腐、鳥のモモ焼き、サツマイモのサラダ、りゅうきゅうを頼んだ。
りゅうきゅうとは、大分の郷土料理。なんでりゅうきゅうなのかはよくわからないけど、魚の漬のことだ。
温泉豆腐も鳥のモモ焼きも大分県らしい料理だから、このお店は県外の人も楽しいに違いない。
※大分県はとり天や中津唐揚げがご当地メニューとして特に有名で、鶏肉の消費量が全国トップクラス
早速、生ビールで乾杯!そしてりゅうきゅうが登場。
からの。温泉豆腐
やばい。やばすぎる。
久しぶりにこんな美味しいお店に来たし、そしてお値段もリーズナブル!
もう、これからはここに通おうと3人で真剣に話し合った。
お店の人によると予約必須らしい。それは絶対にそうだろう。こんなに美味しいから。
その後出てきた料理全て美味しかった。ただし、注意はネギ焼き。
美味しいけど、薄くはないので、1枚で大丈夫!
鳥のモモ焼きがあまりに美味しかったので、豚足も絶対美味しいよと、手出しで追加注文。これも大満足だった。
県外から友達が来たらもうここにしよう。
結構お腹いっぱいになった感じで、幸せ気分で次なる店。9丁目の八丁目へ向かう。
3.9丁目の八丁目
9丁目の八丁目も噂は聞いていたが初めて行くお店だ。でも、こちらのお店はお昼のお弁当もしていて、(お弁当屋さんの名前は、6丁目?の...何丁目だっかは忘れたが丁が違う。)私はよくお世話になっている。
店主が底抜けに明るくフレンドリーなので、お弁当をもらうときのやり取りがすごく楽しくて、今回お店に行けるのもとても楽しみだった。
よく行く呑み屋街からは、少し離れているので今までなかなか行ったことがなかった。
今回、こんな風に歩きながら巡るのもなかなか楽しい。
土日になると外で屋台のように呑んでいる人の姿を見るが、さすがに月曜日。外には誰もいなかった。
中に入るといつも通りの明るい店主が迎えてくれた。
そして、初!ガストロノミーの他の参加者と出会った。
何軒目ですか??
と聞くと、なんとまさかの1軒目。長時間ここにいるらしい。その気持ちわかる。この店主とお話ししてたら、楽しすぎて4軒は行けないかもしれない。
ここでは、ビールとおでん、もつ煮込みをいただいた。
外は寒くなってきていたので、温かいおでんがとっても嬉しい。
お店の居心地の良さに、ついつい3人で話し込む。
結構長く居た気がするが、次のお客さんが来たので締めのラーメン屋さんへ向かうことにした。
歩きながら、お腹いっぱいだよねー。
といいながら、ラストに持ってきたラーメン屋さんは、私達3人とも大好きなラーメン屋さんだ。
なんだかんだ全部食べれてしまうんやろうなぁあー。なんて笑っていたら、なんと。
まさか。
月曜日定休....
どどっ。どうする??!!!
この時間で、開いてるところはー??
4.締めはまさかの生一本
開いていたのは、まさかの生一本!
生一本(なまいっぽんじゃなくてきいっぽん)は、別府市民なら誰もが知っている大衆居酒屋。
我々も普段からよくお世話になっています。もちろん美味しくて安くて、良いお店なのだが。
まさかのというのは。
まさかというのは、ガストロノミーのメニューのことだ。
まさかの鳥のモモ焼き。22時30分。
炭水化物のラーメンよりは、体に良かったんじゃないかと必死に言い聞かせるアラフォー女子3人。
生一本の人もこれは1軒目のメニューやなと大ウケである。それでも、優しく食べやすい大きさに切ってくれた。
もう持って帰らしてと言うかなどとひそひそ話していたが、生一本のモモ焼きの美味しさに、ぺろっと完食した。
最後の最後に大分県の鶏肉の消費に貢献し、これで無事に4軒終了である!!!
楽しかったー!本当に楽しかった。
4軒まわってみて思うこと。
お店には、当たり前だけどそれぞれ店主の想いがあって、個性がある。
お店自体にも、味にも、雰囲気にも。
それぞれを少しずつ、歩きながら味わっていくのって本当にとても楽しい。
ちょっとこれは、またやろう。
この日は、ここで解散した。
次の日の仕事帰り、2湯は時間的に難しかったが、竹瓦温泉に寄って、ガストロノミーの温泉に入れる権利の1つを使わせてもらった。
夜の竹瓦温泉も、建物の雰囲気がとっても良い。竹瓦小路の明かりも良い感じだ。
温泉からの帰り道。昨日の楽しかったホッピングツアーを思い出していた。
こんな楽しい経験とこれからの楽しいヒントをくれた『withコロナ期に対応する新たな旅の形「Gastronomy Journey in おんせん県おおいた」』に感謝しかない。
ありがとうございました。そしてご馳走さまでした。
ますます!ONSEN騎士団長を目指して、温泉めぐるぞおぉー!!
温泉があって、美味しいお店があって。本当この別府のまちが大好き。