“コーナー“という言葉に囚われているのは誰?
保育室内を4つの遊びスペースに区切るとします。
①お料理遊びコーナー
②積み木遊びコーナー
③机上遊びコーナー
④おままごとコーナー
この4つのコーナーはそれぞれが独立していなければならず、お料理コーナーにおままごとコーナーで遊んでいるお母さん役の女児が「ご飯くださ〜い」と言いに行くと、「〇〇ちゃん(女児)、お人形はおままごとコーナーだけで遊ぼうね」と保育者は伝えることになります。おもちゃ同士の、子どもたち同士のクロスオーバーがありません。
否定的な言葉が増える
これが私が今働いている園の遊びの現状です。つまらないなぁと思っています。
お料理遊びコーナーに積み木を持ってきて、そこに積み木でお皿のラックを作ったら何がいけないんでしょう?
でも、この現状だとそれにはNOを突きつけなければならないんです。
「そのおもちゃは向こうで遊んで」
「そのおもちゃはこっちに持ってきてはダメだよ」
必然的に保育室内に否定的な言葉が増えていくと実感しています。
一見、否定する言葉を使っていなくても、“行為を否定している“のであれば、それはどんなに優しい言葉でも同じだろうと思っています。
コーナーというワード
“ここは〇〇コーナー“と区切ることに囚われているのは、大人。
子どもたちは自由な発想でその“柵“を越えていく生き物。
コーナーというルールを守れる子になって欲しいのか、
異なるおもちゃや遊びの組み合わせを引き出し、そこから友だちとの関わりを広げる力を育てたいのか、
どういう保育観を持っていくのかが問われますね。
私の対応
以前働いていた園で、私がクラス担任をしていた時は、他の保育士にブーブー言われていても、おもちゃ同士のクロスオーバーはある程度認めていました。
ただし、絶対守るべきルールが2つありました。
・相手に迷惑をかける使い方をしない
・使ったら責任を持って自分で片付ける
これを破ろうもんなら、その都度子どもたちと話しました。
机でジグソーパズルをしている隣でおもちゃをざーっと広げると、ジグソーパズルが崩れたり、ピースが見えなくなる。
→おもちゃは別の場所で遊んだほうがいいよね?と子どもが気づくきっかけとなる。
積み木で組んだタワーの周りにブロックで囲いを作って、さらにそれを別のブロックで囲いを作る。
→何それ、めっちゃ面白いじゃん。けど、片付けは頑張ってな!
これが自分のスタンスです。
ワードがダメ?
コーナーという言葉が固定観念を持たせているのか?
であれば、よく耳にする“コーナー保育“という言葉を変えるのもありなのかな?
答えがないのが保育なのであれば、私が新たな軸を作ってもいいんだよね〜。