風俗店員物語vol.18
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https://note.com/kawayanmath/n/n114192901a96
〜コロナ爆弾風俗店に着弾編〜
春には別れがあり、出会いがあり様々な新しい経験をする。
多くのキャストが三月末で辞め、それを埋めるように多くのキャストが新しく入ってきた。
通常、今の時期はホウレンソウを覚えたての新入社員が初任給を握りしめて風俗に来ることが割とある。キャストにとっては新たな客を掴むいいチャンスだ。
ウチに在籍しているキャストにホウレンソウは何の略かを聞いたら 包茎 淋病 早漏の略だと言っていた。
それだとホウリンソウになってしまうが風俗嬢はだいたい頭のネジが2〜3本ほど抜けているのでこれくらいの解答では驚かない。
そして現在コロナの影響で風俗業界は完全に瀕死状態である。
はっきりいっておわおわりだ。
ウチの店でもお茶を引いて帰る(1本も客が付かないこと)キャストも多くいる。
風俗だけで生活しているキャストからすれば死活問題である。
※※※
松井「コロナで大変ですけどみんなで頑張って乗り切りましょ!」
昼のミーティングで松井がゲキを飛ばす。
空元気だろう。目の下のクマがすごい。
コロナの影響でウチの店の売り上げはかなり減少している。
店長としては気が気でないだろう
ミーティングが終わり、キャストも営業メールなどSNSを使ってなんとか自分の客を引っ張ろうと頑張っていた。
キャストのSNSのチェックを終え、俺は昼から出勤してきたキャストの貴重品をバックヤードの金庫に入れに行った。
ウチの店ではスタッフがキャストの貴重品を管理している。
盗難などを防止するためだ。
俺はバックヤードから戻り出勤表を確認する。
出勤8名か。。
すくねぇ〜。。
通常15〜30名ほど出勤してくれるのだが、コロナの影響で稼げないことは目に見えているので出勤してこないキャストが多くなっていた。
この日も客足は遠く、店はガラガラだった。
店が暇なので田中が声をかけてきた。
田中「明日俺休みなんだけどさ、この状況で休みもらってもやること無さすぎて困るんだけどww」
俺「行きつけの風俗店に行けばいいんじゃないすか?」
田中「営業してない。閉めてる。」
田中の休日の過ごし方は風俗に行くか、焼肉に行くかの2パターンしかない。
俺「ありゃ。そりゃ暇ですね。」
田中「だから自家発電するしかないんだよね。コロナの影響でティッシュ人の2倍使ってるよ。」
この前、田中が店のティッシュをパクって主任にしばかれていた原因がここで判明した。
俺「にしても暇ですね。今日もお茶引く女の子出そうですよ。」
こんな感じで夕方までオバちゃん達がしてそうな世間話をずーっとしていた。
夕方になり1人のキャストが帰る。メロちゃんだ。
メロ「今日も坊主でした〜😭」
俺「この状況だとキツイよねぇ〜。」
メロ「財布と上着取りに行きたいんですけど〜」
俺は受付の業務があり手が離せなかったので菊池に頼む。
俺「菊池さん、メロちゃんと一緒に財布と上着取りに行ってください。」
菊池「あいよ〜」
すぐにメロが帰ってきた。
俺「あれ、いつもとカバンちゃうやん。買ったん?」
日常の小さい変化に気づくことも風俗店員としては大事なことだ。
メロ「そうなんですよ〜。よく気づきましたね。」
俺「可愛らしいバックやね。ええと思うよ。」
メロ「ありがとうございます❗️お疲れ様です〜❗️」
10分ほど経ち、俺は菊池が帰ってきていないことに気付いた。
菊池はバックヤードに行くとバックヤードの中に隠れて店の備品を食べたり、仕事をサボったりする悪癖があるのでそれが再発したのだろう。
俺は確認のためバックヤードに向かう。
基本バックヤードは薄暗いので物は見にくい。
バックヤードに着くと中から声が聞こえる。
菊池の声だ。
菊池「うぅ、うぅ〜。」
俺は菊池がバックヤードでシコっているとしか思えなかったので対処に困ったが意を決してバックヤードの扉を開けることにした。
俺「菊池さーん!」
扉を開けると菊池は床にうつ伏せになって横たわっていた。
床オナしてたんかよ。。
勘弁してくれよ。。
俺は菊池を起こしにいく。
ゆすっても全く起きない。あれ?なんかのドッキリかな?
菊池を仰向けにするとぬるっとしたあったかい液体が俺の手を覆っていた。
菊池の血だ。
俺は手についた血を見て叫ぶ。
俺「なんじゃこりやぁぁ!!!」
ここで俺はバックヤードの電気をつける。
目に入った光景に俺は絶句した。
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