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ルールとは多数派のものである

 ルールは守る人が多数派だからこそ成立するものであり、守らない人が多数派になってしまえば、「守るほうがバカを見る」ことになるのである。
 非常に単純な多数決の原理により、この世の秩序というものはできている。そしてある種その秩序を当てにして、この世の多くの仕組みはできている。しかしそれはけして昔から盤石にあったものではなく、当たり前のものではなく、単に「必要と思われている」からというだけで成り立っているのだ。
 即ちそれがルールであって、規則や決まりである。
 重要なのは実際に必要かどうかではなく、そう思われているかどうかである。不都合であっても必要なら維持されるし、都合がよくても不必要なら廃れていく。
 適者生存。それはルールにも当てはまる。あるいは常識や規範。人の行動をやんわりと包みこんでいるさまざまなルールは、人が作り出したものであり、それゆえに多数決でしか支えられていない。
 だから、ルールは最後には崩壊する。
 いつまでも同じ需要などありえないからだ。あるいはずっとその「必要性」を供給できない。時代は変わり、環境は変わり、考え方は変わり、生き方は変わる。それなのに、あくまでもそのための道具でしかないルールが、不変であるはずがない。
 そのことを忘れてしまい何もしなければ、ルールとともに人はどんどん「少数」となっていき、そして消えてしまう。

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