瞬発的クリエイティブと耐久的クリエイティブ
クリエイティブな構想には、瞬発的なものと、耐久的なものがある。
これらは、構想する方法やその成果物に応じたいくつかの分類の中でも特に分かりやすい2つの特徴を表すものだ。
瞬発的というのは、即ち脳の瞬発力を用いて構想するクリエイティブのことだ。
とにかく早く、場当たりで、感覚的であり、ひとまず時流に合わせることが可能な、いわば野生的なクリエイティブだ。
すぐに結果を出したいときや、考えていては流行に乗り遅れてしまうとき、また感性やセンスを重視したいときは、この瞬発的クリエイティブを用いるほうが良い。
対して、耐久的というのは、即ち脳の掘り下げる力を用いて構想するクリエイティブのことだ。
じっくり深く、納得のいくものを出す。感覚的に飛びつくのではなく、立ち止まって「それでいいのか」を考える、いわば論理的なクリエイティブだ。
確実な結果出したいときや、考えなければ満足のいくものが作れないとき、また考察力や構成力を重視したいときは、この深層的クリエイティブを用いるほうが良い。
瞬発的なクリエイティブが「表層」という言葉とかかわりがあり、邪道であり、コメディやキャラクター的なクリエイティブを得意とする。
そして、耐久的なクリエイティブは「深層」という言葉と関わりがあり、王道であり、ミステリやストーリー性に重きをおいたクリエイティブを得意とする。
瞬発的クリエイティブと耐久的クリエイティブは、どちらが優れているというものではなく、単に、クリエイティブの方法の違いによる分類に過ぎない。
そして、もちろんこれ以外のクリエイティブ的分類はあるものの、少なくともこの2つはかなり汎用的である。
したがって、クリエイティブの方法論、方向性、適切なやり方などに迷うとき、まずはこの「瞬発的」そして「耐久的」という分類を思い出すと良い。
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