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変わっていくことに必要なのは「変化」の欠片

 変わろうとするのに必要なのはその意思でもエネルギーでも強制力でもなくて、単に変わることになった偶然のきっかけだけである。
 私達は変化を拒むことに大賛成な一方で、自分が一度変化し始めると、それをを驚くほど簡単に受け入れることができてしまう。それは私達がこれまでの歴史の中でずっと、変化する環境に適応しながら生きてきたからである。その血脈はずっと遺伝子に息づいている。だからひとたび変化が始まってしまえば私達は途端に、それを後ろの方に追いやろうとはしないのである。

 だから、もし変えなければならないが中々にそうできない時は、小さな変化のきっかけを作るのがいい。もちろんそれを待ってもいいのだが、待ったところで気づかないくらいの変化は毎日起きているもので、それらに鈍感になっている内はそうやすやすと変化を前向きに受け入れられないものだ。
 だから自分自身で、1つの変化の欠片を手にする他ない。それはどこにでもある。いつも通る道を変えるとか、食べたことのない料理を食べてみるとか、したことのない人に挨拶をしてみるとか、とにかく「いつも」の中に変化のきっかけは作り出せる。そうしてひとたび変化を体験すれば、さらにさらにと変化は大きくなっていく。
 変わっていく人々はそうやって変わっていくのだ。それは意思でもエネルギーでも強制力でもなく、ただ本当に「変わった」ということそのもののきっかけのみが左右するのである。

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