死にたいキャラクターはあり得ない
この世には実に多くのキャラクターがいるが、その全ては例外なく生きていたいものである。生きたくないキャラクターはいない。死にたいキャラクターはありえない。キャラクターが死んでしまうのは物語や、ストーリーや、設定や、作品の都合によるもので、キャラクター達は誰ひとりとして死にたがりではない。そうではなく、生きたがりだ。
なぜなら、この現実に死にたい人はおらず、誰も、本当に死にたい者の気持ちなど理解できないからである。キャラクターは人間の写身であり、その希望が託される。ゆえに、死にたいという希望はありえない。
もし、キャラクターが死にたいと思うのならば、それは生きたいがためである。生きるために死ぬ。それは、生きるためにその身と同じくらい大切なものを犠牲にするという意味である。あるいは、自分の命と同じくらい大切なものを守るために、自らを犠牲にするということである。
そういう場合でなければ、キャラクターは死のうとしない。死に等しい扱いを甘んじて受けない。
キャラクターという存在は、命を軽視しない。軽視されもしない。自らが死んでしまいたくないということを、彼らはよく理解している。
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