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批判、批判は否定的?

 批判には肯定的なものと否定的なものがあるため、その言葉は必ずしも悪いことを指摘する意味を持つわけではない。批判とはあくまでもある物事を客観的に分析し、それを踏まえて意見することだ。だから、意見することが否定だなどと被害妄想を抱かない限りは、批判はむしろ誰にとっても歓迎すべきものである。
 もちろん批判する側が否定的に振りかざすのなら、それは否定である。単に、あくまでも批判は批判であって、どのような意図があるかによって性質を変えるのは、他の言葉と変わらない。にもかかわらず人はそもそも、批判されることを嫌うものだから、それを否定的なものと初めから認定して疑わず、聞かないようにすることでストレスを回避する傾向にある。

 理想と現実にはギャップがある。
 批判は本当は、「意見」でしかないはずなのに、それ以上の脅威として扱われてしまうのだ。私達は意見を聞くことそのものが怖いから、批判を受け入れないどころかなかったことにしようとし、あげくそれが存在する前から悪いものだとすら認識する。
 批判の印象は良くない。
 それをする人はいつも誰かを否定しているとすら言われかねない。中身も見ずに、その意図も知らずに、私達はただひたすらに批判を、肯定とも否定とも分かる前から遠ざけることに疑いを持たない。

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