広めたいし売りたい。デザイナーの仕事とは。
デザインの仕事を受けるときに、相手によく聞く言葉がある。
何をしたい?
何を伝えたい?
最終目的はどうすること?
商売を続けていくという目的がある以上、利益をきちんと確保するってのは、とても重要なことだと思う。だから「売り上げを伸ばしたい」のはもちろんのこと。
そのために、デザインという思考を使って、どうやったら伝わるか、どう伝えたら買いやすい・選びやすいのか。選んでもらうため、知ってもらうためのサポートが私の仕事だと思う。
今ある商品の価値を高めたり、目に見えない部分を伝える方法を考えているのだけど、その高すぎる価値観に疑問を持つこともある。
いくらいいもので、価値がある素材をかけていても、その品は誰もが自分で作るようなもので、私は「ないわー」と感じてしまうような、そんな金額だった。
金額は印象を鈍らせる。
素材がいいのは分かる。そして、それを作るにあたって、わからないなりにも、いいものだと考えるようにしても、腑に落ちない。
使ってる素材と手間も理解はできる。けど、納得できない。そんな感覚。
だからこそ、勿体無い!!って思っちゃう。
いくらいい素材を使っていても、
「美味しい」という印象よりも
「高かった」という印象になってしまったら
勿体無いと思ってしまう。
お店は一回きりのお客さんよりも、何度もきて、何度も買ってくれるお客さんの方が商売を続けていくという目的に合うと思うからこそ、たまたまでも、目的にして買いに来てくれる人でも、買ってくれた後の印象を想像してほしいと思う。
自分や自分を慕ってくれる人の感覚が、新しい人に伝え、伝わるのには、それだけの手間がかかるのを、仕事柄、肌で感じているから。
その金額で販売するのであれば「高かった」という印象を「意味」や「想い」という付加価値をもっと印象づける事をしなきゃいけないんじゃないかなと思うのです。
いいものを作っていれば大丈夫。
そんなの今の世の中当たり前じゃない?そう思っちゃうんだけど。
厳しい言い方をしてしまうけど、そんな時代ではない。今の時代にあった宣伝やコミュニケーションの取り方をしていかないといけない時代だと、個人的に思うと思った出来事。
デザイナーは物(制作)だけじゃ、なれない仕事。
考えることを辞めないようにしなきゃね。