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祖母の話

「あんなにも、すっすすっす食べものを受け入れていたのに」

 祖母が亡くなる数ヶ月前、こんな言葉を口にしていた。

 大好きだったヨーグルトを、一日かけても食べれなくなっていた。あんな小さなカップなのに。

 末期の膵臓癌だった。

 生きる目標を失うと、体も素直に従うらしい。

 祖母の言葉を思い出したのは、ここのところ、体が食べものを受けつけなくなったからだ。

 なにか目標を見つけないと。

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