スパイ育成の背景と‘家族’を知る「ブラック・ウィドウ」~妹役フローレンスピューがめっちゃキュート!~
いやあ、待った。
本当に。
長く待った。
息子と一緒に、昨年映画館で観ているはずだった。
このご時世で何度も延期になった。その度に「仕方ないよ。我慢だ」と自分に言い聞かせ、「どうかネット配信だけで済ませないでね」と願い。
やっとやっと「ブラックウィドウ」がやってきた。
公開一週間ほど前からそわそわし、観に行く準備をしている当日、もう楽しみ過ぎて吐くかと思った!
大画面でのMCU(マーベルシネマティックユニバース)には、もうオープニング曲だけで泣きそうになる。毎回必ず同じではないけど、マーベル原作漫画やこれまでのヒーローたちが次々と出てくるオープニング画面と、かかる曲。出てくる「MARVEL」の文字。我慢してきた思いがはじけて胸がいっぱいだ。この瞬間をどれほど待ってきたか。
MCUで、「アイアンマン2」から早々と出てきたブラックウィドウ。主人公になったことはないのに、アベンジャーズのストーリーで欠かせなかった大切な存在。仲間を思い、冷静沈着で、顔色一つ変えず、決断には迷いがなく強い! 戦闘シーンがとにかくカッコいい。(それも今回の「ブラックウィドウ」でいじられるんだけど)
「エンドゲーム」で、何故彼女はあのような選択を自ら選んだのか。あのシーンが流れる度に胸が詰まる。映画では何度観ても泣いてしまう。
*少しだけネタバレあります
彼女の過去については、出演する度にと言っていいくらい、想像をかきたてられた。
キーワードがちょこちょこ出てくるし、特にホークアイと親しげに言葉を交わすので、その経緯を知りたくなる。恋愛感情ではない家族愛のような絆がある理由を知りたくなる。
それらのすべてが詳細にわかるわけではないのは意外だった。けど彼女の子供の頃や、彼女が育てられた「レッドルーム」と言われるスパイ組織がどういったものかがわかり、内容は興味深かった。
スパイ活動のために作られた仮面家族だったけど、4人の絆は確かにできていて、それぞれ思い合っていたのがわかる度に心揺さぶられた。
ナターシャに、アベンジャーズ以外の家族がいると知ったのは安心した。そして彼女はそこで確認したものがあったからこそ、アベンジャーズの仲をまた取り持とうと動けるのだろう。
家族の中でもお父さんが、どこにでもいそうな「お父さん」なのがどうにも微笑ましく、緊張感の高さを緩和してくれて良かった。洋の東西を問わずお父さんてあんなもんだ。あれくらいが良いんだよ。なんだかんだ、お父さんとお母さんはお互いを想い合っているのねっていうのを終始におわせるのもコメディ入ってて笑えた。アドリブもあったらしくて。
スカーレット・ヨハンソンが演じるナターシャが今後観られないのはすごく残念で寂しいけど、彼女の妹分エレーナが今後出てくるようだから、それは楽しみ。
エレーナは、幼少期の3年間をその家族で過ごしたから、そこでの思い出、他の3人への思いは強いなんだろうな。私も3~7歳までのニュージャージーでの記憶をいつまでも引きずっている。家族の雰囲気も帰国後は変わったし、あの4年間は人生の中でも格別のものだ。食卓を囲んだ時の、エレーナの気持ちを思うと胸がつぶれそうだった。
ところでそのエレーナ演じるフローレンス・ピュー。
「ストーリーオブマイライフ」のエイミー役として、姉妹の中で一番年下らしい気の強さを存分に発揮していた。不満顔で自分の立場を主張していた演技は迫力があったのを覚えている。
彼女の表情は感情があふれ出ていて、そこがすごく魅力的! スパイや暗殺者って表情を出さないものだと思うので、スカーレット・ヨハンソン演じるナターシャの表情は「これぞ」でカッコ良い。
だけどフローレンス・ピューは、どうだろう。戦っている時は冷静な判断で動いていても、表情から零れ落ちる「覚悟」「不安」「寂しさ」「不満」「悔しさ」「喜び」「楽しさ」「愛おしさ」。
人に甘えた感情が出ちゃってすごく人間臭い。特に、情けなくてへの字口で泣いちゃいそうな表情とか、目に表れる感情も伸びやかで末っ子感満載。キュートでたまらない。ちょっと口が悪いところもね。今後、大好きな女優さんの一人になりそうだ。
MCUは色々な楽しみ方があるけれど、ヒーローが次の世代の中に育ってきているのがわかるのも、大きな楽しみの一つ。
今年始めから、MCUドラマは3本目を終わるところ。
フェーズ4が始まっている。
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