眼下に見える景色に~帰りの旅路~
久しぶりに窓際にすわり、前夜はたくさん眠れたはずなのにひと眠り。
目がさめると体勢を変えて首を伸ばし、窓から景色をのぞきこむ。
山の合間の家々。タイルみたいに整然とした田んぼ。
あの集落の人たちにも、きっと悩みがあり、きっと楽しみがある。
ここからすぐそばに見えるあの村と、あの街は、となりなのにそれぞれにちょっと遠い存在。
うねうねと細く長く続く川沿いの家々にも多くの一つ一つに命があって。
それをただのカタマリにして、「人」を感じないようにするなんて、どうしてそんな風にふるまえるのだろう。
海が見え。
どこかの海かな。何かヒントがあると面白いなあと眺めていると、唐突に松島が見えてきた。
島々の、きぜんとして、なんと気高い風景なのだろう。
雲の合間の集落の風景に人々の生活を感じ。
となりにすわるキミと2人で、遠ざかる息子に思いを馳せる。
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読んでいただいて、ありがとうございます!
心に残る記事をまた書きたいです。