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取引先、仕入業者の開拓とメニュー表の制作(開業2ヶ月前)

こんにちは、瓦.Tokyoの西田です。
内装工事に着手した後は、細かいto doをひとつずつ、潰していきます。

①ロゴの製作
②ユニフォームの調達
③電話番号の取得、インターネットの開通
④名刺の製作、チラシの製作
⑤ホームページの製作、SNSアカウントの開設
⑥食器、調理器具、店内備品の調達
⑦取引先、仕入業者の開拓
⑧メニュー(ブック)の製作
⑨食品衛生管理責任者の資格を取得
⑩POSレジの導入

今回は、⑦取引先、仕入れ業者の開拓と、⑧メニュー(ブック)の製作についてです。


⑦取引先、仕入業者の開拓

だいたいは、なんとかなる

まず先に結論から言うと、そんなに重く考える必要はないと思っています。
最初に、日本政策金融公庫向けの事業計画書の中で、取引先を記載する欄がありますので、この時点でいくつか、仕入先の候補はある筈です。
私の場合、異業種からの参入で前職でのツテ等もなかったので、ネット通販系の食品系卸、ドリンク類をネットのマッチングサービスでご紹介頂いた酒屋さん、あとは近くのスーパー、この3つしか計画書に書きませんでしたが。
ちなみに、ネット通販は、食材に応じて今でもよく使います。ヤフーショッピングや、楽天市場、飲食店向けに「タスカルネット」というオンラインショップもあります。
一方、酒屋さんは後述しますが、結果的に事業計画書に書いたのとは違う酒屋さんにお世話になっています。(仕入れるお酒に応じて、複数社お取引があります)

まず食材ですが、瓦.Tokyoの場合、山口県産品の食材を多く使う事を意識しているので、その辺のスーパーではなかなか手に入りません。
なので、オープン当初はECサイトを中心に仕入れをしていました。
その後、徐々に直接メーカーにコンタクトして、直販の仕入れルートを開拓したり、日本橋にある山口県のアンテナショップ「おいでませ山口館」にも相談したりして、ある程度の食材に関しては、安定調達が可能になりました。

以前もこのnoteで書いてますが、ECサイトなどで食材を購入すると、購入後2-5日後納品という感じで、納期が不安定になります。賞味期限が短いもの、場所をとるものなどは、在庫管理が非常に難しくなります。
一方、メーカーに近い商流を確保できると、発注から納品までのリードタイムを短くできるので、在庫切れのリスクを減らせますし、品切れギリギリまで発注を待てるので、常に新鮮なものを抱えておくことが出来ます。
一方、野菜や出汁は築地・豊洲の八百屋さん、鰹節屋さん、肉と米は近くの肉屋さん、米屋さんが、それぞれ配達に来てくれます。
これはどこも、開業後に、飛び込みで営業に来てくれた業者さんの中から、お付き合いしています。そう、つまり開業後、色んな業者さんが営業に来てくれるのです!
そういう意味でも、仕入れ先については、そんなに重く考える必要はないという風に、私は感じています。開業後であっても、より良い業者さんが見つかれば、乗り換えれば良いんだし!というくらいの気持ちで、良いのではないでしょうか。
ちなみに、八百屋さんとは半年くらいでお付き合いをやめて、今は街の八百屋さんに、買い出しに行っています。理由はそっちの方が安いから。届けて頂けるというのは、非常に楽ではありますが、その分のコストが価格に転嫁されていると考えるべきです。
お米は、重いので届けて頂いています。肉もそうです。

お酒だけは、事前にしっかり契約が必要かも

次に、お酒です。これは場合によっては、開業前にある程度、付き合う業者さんを決める必要があります。場合によるというのは、ビールメーカーからの協賛を得るかどうか、という話です。

ビールメーカーは、飲食店で自社のビールを取り扱って貰うために、熾烈な競争をしています。その手段として、独占契約を前提に、協賛金・協賛品の提供をしてくれる場合があります。

瓦.Tokyoの得た協賛は、ここで具体的に書く訳にはいきませんが、サッポロビール社と3年間の独占販売契約を結んでいます。これは、他のビールメーカーのビールの取り扱いの制限と、ある程度の購入量のコミットが求められます。
ちなみに、サッポロビールよりも、サントリーさんの方が協賛の条件は良かったです。それでも、友人や家族が、「プレモルだったら行かない!」という市場の声?を発したので、個人的にはビールにはこだわりはないものの、サントリーさんは諦めました。

その他、山口県の食品卸の会社とも、一応のお付き合いはありますが、野菜、肉ともに、結局ヤマトさんのクール便送料がかかる為、あまりコスパが良くなく、積極的に取引量を増やす方向にありません。
一方、オープン一周年を機に、山口県の製麺所から、茶そばを仕入れる事になりましたが、これは先方がヤマトクール便の送料を半分負担してくれるというお話を頂いたからです。

地方の食材をピンポイントで調達する場合、この物流コストが無視出来ない為、多店舗展開し、物流コストを薄められると、利益率も向上してくると思います。

また、ゴミ収集業者、おしぼり業者、マット業者、グルメサイトも含め、うるさいほど色んな業者さんが営業に来ます。
飲食店は、内装工事などで準備期間がありますから、その間に来てくれた業者さんの中から、一旦は選んでも良いとは思います。

⑧メニュー表の製作

まず、オープン時点で提供出来るメニューの数を確認しましょう。それをもとに、どんなメニュー表、メニューブックを準備すれば良いか、変わると思います。
食券制であれば、そもそもテーブルにはメニューは不要かもしれませんし、居酒屋であればフードとドリンクを分けたりとか、色んなパターンがあると思います。

瓦.Tokyo が一番最初に参考にしたのは、東京の蕎麦屋です。
板わさ、出汁巻き卵などの、日本酒に合うつまみ数品と、蕎麦。

そもそも、大手チェーンの居酒屋業態や叩き上げの職人さんと競合しても、お店の規模、私個人のスキルともに、太刀打ち出来ませんから、「スモールスタート」を合言葉に、以下のような感じでオープンしています。

縦15cm、横20cmのメニュースタンドです。友人が、開店祝いでデザインしてくれました。

初代メニュー表

フード全11品、ドリンク全10品
このnoteを参考にする層は、飲食未経験の方が多いと思うので、スモールスタートは重要な考え方だと思います。最初から手を広げ過ぎると、調理オペレーションが複雑になり、結果的に顧客満足度を高められない可能性があります。

ちなみに、このメニュースタンドは、開業後2ヶ月目で廃止になっています。お客さんから、「ほかにメニューないの?」とよく聞かれた事と、アルバイトの方達と一緒に、新メニューを最初の1ヶ月で開発した為です。
その後は、A3サイズのラミネート加工した一枚の紙をメニューにしてきました。大きいので、テーブル上で立てるのに苦労するのと、あまりおしゃれではないですが、今後も頻繁にメニューが変わる可能性がある事を考えると、あまりここに費用をかけたくなかった事が理由です。
ラミネートくらいであれば、近所のキンコーズで自分でできます。

実際には、2016年10月に1代目(メニュースタンド)、2016年11月〜2017年4月までが2代目(A3 ラミネート片面)、2017年5月〜10月が3代目(A3ラミネート両面)で、1周年を期に、4代目(メニューブック全20ページ)がデビューしています。

メニューがある程度固まってきたこと、取引先が増えて、日本酒などのバリエーションが増えたこと、プロのカメラマンに撮って頂いた写真が増えてきた事で、それなりに情報量がある為、ブック型にすることを選択しました。
ここでも、チラシ製作の時と同様に、イラストレーターなどのソフトウェアを使ってみる事をオススメします。外注すると、その分高くつきますしね。。
ちなみに、イラストレーターが使いこなせると、例えば店頭に設置するLED看板なども、外注せずに安く購入出来ます。
私が作ったのは、こんな感じです。

LED内照看板(7年間、壊れずに稼働中)

自分で出来そうな事は、チャレンジしてみる!
コストを抑える上で、大事な意識だと思います。

次回は、食品衛生管理責任者の資格を取得についてご紹介したいと思います。

瓦.Tokyo 西田