源氏物語を読みたい80代母のために
コロナ騒ぎで引き籠り推奨のこのご時世、80代母が突如として「源氏物語を読みたい」といいだした。えっ!マジか!
えっと、ずーっと前におススメしたアレは…「すごく読みやすかったけど挫折した…」。若者ならば迷わず「あさきゆめみし」を読め!話はそれからだ!で済ますが、漫画というものを読みつけない80代、さすがにハードル高すぎか。世の中には有名な作家さんや学者さんによる訳本やら解説本やら、それこそ無数に出ているが、アレ(あえて伏せる)すら挫折したとなると…うーん。
やはり、アレを出すべきか。アレ(しつこい)。
「あさきゆめみし」から源氏にハマり、谷崎潤一郎・円地文子・与謝野晶子・田辺聖子・橋本治、その他数々の解説本をも読破した、大学は国文学科のアテクシ渾身の作・おちゃらけ意訳源氏「ひかるのきみ」。今もブログで書き続けているが、溜まってきたので記念にと作った本もある。いや待てよ、解説も必要かな。各種図もつけるか。というわけで以下の文書を速攻つくってプリントアウト、ままよ、と本二冊(1-2巻)と一緒に送った。
本当は各段の解説もつけたかったけど力尽きたので、まあそのうちね~とサボっていたらなんと(二週間後くらい)。
☎「どこまで読んだ?夕顔くらいまで行った?」「うん、夕顔しんでもうた!(明るく福井弁で)」「……あ、そ、そう」「もうね、1は読んでしもたの♡次アレね、かわいらし子の話」「……若紫?」「それそれ。名前は覚えられんけどー」
えええええー。意外。どうしよ追いつかれてしまう(現在「花散里」)。しかも。
「字の大きさはちょうどいい感じなんやけどー、やっぱ目が疲れるんやわ。画面で見られんのけ?」
80代母、まさかの電子書籍要求。
恐るべし、源氏物語の力よ!
つづきます。
「文字として何かを残していくこと」の意味を考えつつ日々書いています。