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未利用資源「カカオハスク」をつかったお茶

今月末に、未利用資源を使った4種類のお茶を発売いたします。
前回の記事では「未利用資源とは何か?」をテーマにお話ししましたが、今回は私が最初に出会った未利用資源である「カカオハスク」にスポットをあてて綴ってみたいと思います。
よかったらお付き合いください。

”カカオハスク”の現状

チョコレートの製造過程で使用するカカオ豆。
実はチョコレートにできる部位(カカオニブ)はほんのわずかで、逆にカカオ豆の外皮である”カカオハスク”は繊維質で粉砕しにくく、チョコレートにしたときに口当たりが悪くなってしまうため、製造過程で必ず取り除かれ、大量廃棄が問題視されています。
カカオハスクの廃棄問題は、私が昨年その事実を知るずっと前から問題視されており、さまざまな企業が堆肥やアップサイクル商品を企画し有効活用に努めていますが、それでもなお生産量に対し有効活用できている割合は非常に少ないことが課題です。

カカオ豆の外皮”カカオハスク ”

”カカオハスク”との出会い

昨年出店したマルシェで、素材の仕入れから商品化まで高い志をもって活動されているチョコレートメーカー「USHIO CHOCOLATL」の社長とお話しをする機会があり、チョコレート製造過程で起こっている廃棄の実態を知りました。

私:「それって、お湯かけたら飲めるんですか?」と、つい職業病が発動。
社長:「飲めるけど…あんまりおいしくないよ」と即答。
その返答にかえって興味が湧き、早速カカオハスクを仕入れて試してみました。
お湯を注ぐと、香りは噂どおりのチョコレートそのもの!食物繊維も豊富で、製造過程で混ざるカカオニブのおかげでポリフェノールや脂質、ビタミンやミネラルも含まれているとのこと。
これが、私にとって”カカオハスク”との運命の出会いとなりました。

期待に胸を膨らませて、さっそく飲んでみたのですが……撃沈。
まずくはないんです。でも、何か懐かしいようなこの味、何やろう?と主人と二人でしばらくモヤモヤ考え込んでしまいました。
最終的に、しっくりきた表現が、、「チキンラーメンの汁から旨味をごっそり抜いた味」……。

ブレンドに大苦戦

実際、”カカオハスク”を使ったブレンドにはかなり苦戦しました。
何度もハーブを足したり、引いたりを繰り返し、なかなか納得のいく味に辿り着けず味迷子になることも。
試行錯誤の日々が続き、途中でブレンド作業を中断した期間もありました。
完成までには1ヶ月以上かかり、何百回も試作したと思います。
でも、「ひとくち飲んで美味しい!ふたくち飲んでやっぱりおいしい!」という自分の感覚を信じ、イメージする味を目指しひたすらブレンドを重ねました。
そしてついに、当店史上最多となる8種類ものハーブとスパイスを組み合わせた”カカオハスク”のブレンドが完成しました。

完成まで苦労しましたが、未利用資源をお茶にするという「自分がやるべきこと」がはっきりして、ワクワクした気持ちで挑んでいたのを覚えています。まさに、愛読書『スラムダンク』の22巻(完全版17巻)で、県大会が終わり、全国大会までのわずか10日間で花道が基礎のシュートを叩き込まれるあの場面のように。

安西先生「どうだね桜木君 ワクワクしてこないかね」
桜木「オヤジ・・・何をやったらいいんだ?」
安西先生「ほっほっ シュート2万本です」
!! なにいーーーーっ!!?
桜木「2万で足りるのか?」

スラムダンク22巻より引用

人は、自分のやるべきことがはっきり見えた時、そしてそれが未知の世界であればあるほど、ワクワクするものですね。久々にそんな気持ちを味わい、かつてひたすらバスケットボールに打ち込んでいた青春時代を思い出しました。

こんなお茶に仕上がりました!

”カカオハスク”と7種のハーブとスパイスのブレンド

このお茶は、ブレンドNo.13として、心がときめくチョコミントの味わいをイメージしました。
ペパーミントの清涼感とジンジャーのスパイシーさがほのかな苦味を包み込み、カカオ本来の豊かな風味とチョコレートのような芳醇な香りが際立っています。良質なカカオの風味を楽しみながら、ほっこり温まる幸せを感じられるような一杯です。
朝の活力づけ、午後のリフレッシュ、夜のリラックスタイムなど、どんなシーンでもそっと寄り添ってくれるお茶に仕上がりました。
ぜひ、No.13もたくさんの方にお試しいただけると嬉しいです!


最後までお読みいただきありがとうございました。
それではみなさま、よい1日をお過ごしください!

ぜひInstagramのフォローも宜しくお願い致します!
@kawakamichabaten








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