恋愛におけるパーソナルスペースとは？

皆さんは満員電車に乗った経験はありますか？乗った事ある人なら分かると思うのですが、この満員電車は心理的に大変ストレスを感じます。

それは知らない人間が自分と身体が密接するくらいの距離にいるからです。この距離感の事を「パーソナルスペース」と言って、相手との関係性によって適切な距離感があり、関係性にふさわしくない距離に相手が踏み入れると不快感を感じるようになっています。

多くの人が普段から自然に、無意識に相手との関係性によってこのパーソナルスペースに基づく距離感を取っています。例えば仕事や研修等で会場席に座る時、他にも席が空いているにも関わらず、いきなり知らない相手の隣に座る人はいませんよね。

今日はこのパーソナルスペースについて知り、それを恋愛に有利に活かす方法について解説します。

関係性別パーソナルスペース

パーソナルスペースは相手との関係によって主に4つ存在します。

①公衆距離（360cm以上）

これは「公式的関係」と呼ばれる距離です。公演や演説などに使われる距離で、1対1のやり取りは難しく、相手の表情なども分かりません。最も関係性の遠い距離感です。

②社会距離（120～360cm）

「社交的関係」と呼ばれ、学校のクラスメートや職場の同僚くらいの関係性における距離感です。公衆距離よりは近いですが、1対1の関係性としては最も遠い距離です。

③個体距離（45～120cm）

「個人的関係」と呼ばれ、主に友人レベルだとこのくらいの距離感になります。カフェで向かい合ってお喋りするくらいの距離感をイメージすると分かりやすいと思います。この距離感は嫌いな相手であればストレスを感じて、なるべく避けようとします。逆に言えば、この距離でも良い雰囲気で過ごせるのであれば少なくとも友人レベルには相手に親しまれている証拠です。

相手と恋愛関係になりたいのであれば、まずはカフェで一緒に過ごせるレベルになることを目指すのが良いと言えます。

④密接距離（45cm以内）

「親密な関係」いわゆる恋人や夫婦でないと許されないレベルです。身体が密着、もしくはすぐにでも密着できる距離です。

逆に考えれば恋人や夫婦にしか入ってきてほしくないのがこのスペースなのです。だから満員電車は強烈なストレスを感じるのです。

恋人になるためにはこの空間に入ることを許される必要があります。

男女で異なるパーソナルスペース

このパーソナルスペースはその人の性格などによって性格な範囲は異なります。例えば外交的な人と内向的な人を比較すれば、外交的な人のパーソナルスペースは小さい。つまりまだあまり知り合って期間の浅い人でも、積極的に近い距離で受け入れられるということです。だから色々な人と仲良くなれるのです。

そして男女でも違いがあります。女性はキレイな◯型であるのに対し、男はラグビーボールのような楕円形になっており、特に前方のパーソナルスペースが広いという特徴があります。

簡単に言えば「男の方が女性より他人と距離を取りたがる」ということです。

パーソナルスペースを理解したコミュニケーション術

①自分がどの程度の距離なら許してもらえるのか、近づいて測定

まず相手が自分の事をどの程度親しい相手と感じているのか測定するのが「敢えて少しずつ近づいてみる」ことです。簡単なのはランチなどに誘ってみて相手が応じるかどうか。そして向い合せの席に座っても拒否反応がなければ少なくともあなたの事を「友人レベル」には親しい関係性と位置づけている証拠です。

拒否反応とはあなたと距離を取ろうとする以外にも「腕組みする」「身体を反らす」です。こういった反応が見られたら、無理やり近づこうとせず一旦距離を取るほうが良いでしょう。

②スマホや資料などを自分が持った状態で見てもらう

何か理由をつけてスマホや資料を相手に見てもらいましょう。この時さり気なく自分が持った状態でやります。（相手に渡しちゃうとパーソナルスペースに入れないので）

そうすると自然と密接距離に近い距離感になります。1回目ではそれ程効果が上がらなくても、これを繰り返す事で相手は無意識にあなたの事を「親密な関係にある人」と意識しやすくなることが期待できます。

③カウンター席で一緒に過ごす

カウンターは相手とのパーソナルスペースを縮めるのに効果的です。

人は相手にずっと見つめられる状態だと緊張しやすいです。しかしカウンターで隣同士に座れば視線のコントロールがお互いに容易な為、リラックスしやすいのです。

さらにカウンターの良い所はさり気なく相手の密接距離に入りやすいです。例えば何かを取ってあげようとする、身体をストレッチするふりしてさり気なく相手のほうに手を伸ばす、スマホの写真を見せる、「ねえねえ」と相手に何か尋ねるふりをしながらさりげなく肩に触れる事もできます。

まとめ

・パーソナルスペースには４種類ある。恋人同士になるには「４５cm以内」に入れる事を目指す。

・男と女ではパーソナルスペースの広さが異なる。男のほうがパーソナルスペースが広く、相手を受け入れ難い

・さりげなく相手の４５cm以内に入る行動を繰り返し、距離感を縮める

パーソナルスペースを意識して相手との距離感を縮める事は、理にかなったテクニックです。是非利用してみてください。