モンスターが生まれるまで(前編)
こんにちは。KAWAII COMPANYの商品企画部所属、ヨシパスです。
今回はちょっと振り返りになりますが・・・
2020年11月、KAWAII COMPANYデビューと同時に登場したモンスターシリーズ。現在(2021年6月)はルーミーモンスター、マルチーポーチ、チャーミーポーチの3アイテムが販売中です。インパクトたっぷりの、この唯一無二の存在がどのようにして誕生したのか、そしてそれぞれの商品がどう作られたのかという舞台裏を、今回はご紹介したいと思います。
モンスターはあなたの分身。
まずはじめに、モンスターが生まれた経緯についてのお話から。
KAWAII COMPANYのコンセプトや方向性も徐々に固まり、どんなアイテムを作るかのアイデアを出し合っていたころ、増田さんチームからいただいた資料の中にモンスターのアイデアがありました。
増田さんにとってのモンスターとは、「子どものころに出会って心のよりどころになっていたようなヘンテコな」存在。親に怒られたときも、友達とけんかしてしまったときも、自分に寄り添ってくれる。自分の本心をそっと打ち明けられる。みなさんも子供のころ、心の中に(もしくは現実に・・・)そんな存在がいたのではないでしょうか。
そんなモンスターをKAWAII COMPANYの核となる存在として生み出したい。そしてKAWAII COMPANYと出会った人に寄り添う「アバター(分身)のような存在」になれば。
話し合いが進むにつれ、そんな思いがむくむくと大きくなっていきました。
モンスターはどこにひそんでいる?
KAWAII COMPANYの提案は「カワイイ!」の気持ちを盛り上げるもの、わくわくさせるものというのは大前提。そのうえで、大人の日常のどんなシーンにどうモンスターをしのびこませるのか・・・というところに頭をひねりました。そして、好き!を思い切り楽しめる自分の世界=バッグや部屋の中で使えるもので展開することに。
デザイン画や途中段階のイメージビジュアルの一部。
モンスターに限らずグラフィック上ではかわいいと思っていたものも、立体にするとイメージと違った!ということはよくあります。特に今回は今まで見たことがない、想像を超えるものなので(特にルーミー・・・ルーミーについては後編で深堀りしますね)サンプルを作りながら同時にモンスター像を固めていきました。
モンスターのかわいさを決定づけるもの。
この子はマルチーポーチのプロトタイプのサンプルです。
モンスターのかわいさを決定づけるのは・・・やはり表情。顔のあるものを作るときは、パーツの位置を少し変化させるだけで全く印象が変わってきます。かわいいけけれど、決して媚びない。一見無表情に見えるのに、じっと目を合わせているとなんだか感情があるように思えてくる・・・そんな表情を目指しました。白目部分、本番はクールな水色ラメになりましたが、プロトタイプはちょっと情熱的なピンクラメ。色が違うだけでも個性が出ますよね。
ちなみに「マルチー」「チャーミー」という名前は造語です。(「ルーミー」もですがこれまた後編で)
マルチーは好きなものをたくさん入れてほしい!という思いをこめて英語の「multi(多くの)」から。チャーミーは「charm(魅力、お守り)」のどちらの意味もこめて付けました。
まだ名前がはっきり決まっていないとき、中国の生産工場のスタッフがこの子達を「オトモダチ」と呼んでくれていたそうで・・・分身感が伝わったのかな?と、とてもうれしくなりました!(商品名の「ともだちモンスター」という名前の由来にもなったとかならないとか・・・・^^)
モンスター企画の最大のハードルは?
さらにモンスターを作るために、表情の次、いえ、企画的には最も苦労したこと。それは素材の手配です。
モンスターのかわいさを表現するのに外せないのが、ふわふわ&カラフルなファー素材。ファーはもともとぬいぐるみやゴージャス?なバッグ類に使われることが多いため、パステルカラーやモノトーン系が主流。日本国内では手に入らず、海外から見本帳を取り寄せました。
画像は企画の際に取り寄せたファー素材の見本帳です。
色が鮮やかで毛足の長いファーは数が限られている上に在庫の流動性が激しく、選んだものが既になくなっていたり、色がぶれていたりということも。また、サテンやラメなど他の素材も組み合わせているため、本体のファーはあるのにパーツのラメ素材がない!などということが何度も発生。
わたし自身がモンスターのように毛だらけになりながら企画を進めましたが、なんとかファーも集まり、紆余曲折を経て完成に至ったのです。
企画担当にとっても「分身」のような存在になったモンスターたち。語り出すとついつい長くなってしまいますね!後編ではボス的存在のルーミーモンスターについてお話しします。
ではまた次回!
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