こっぱずかしい記憶全部なくなれ何故か頭に残ってる昭和歌謡曲の歌詞とともに

 基本もう私は自撮りなんかしないのだ……と書きながら、ああ!今の若い彼ら彼女らよ、そなたらの加工自撮りをいつも茶化してバカにして本当にすまんかった、心の底から反省する。
 そうじゃまだ携帯端末にカメラがついてない時代の話、着信音もモノフォニーからなんとかぎりぎり三和音だせるようになったぞの時代、二十数年前だ、二十数年前だから私もかなり若いイケイケで若いその若い私が、新しいもの好きの弟が購入したイクシーデジタル初号機をいろんなところに持ち込んでは、ああそうじゃ、この角度からこのくらい離して自分を撮影すれば一番盛れるという、この当時、撮影場面を確認するモニターは背面なので、レンズはだいたいここら辺方向にむければいい感じの部分まで画像の中に入る、というのを訓練までして覚え、そういえば自撮りばかりしておったわ。

 今の若い彼ら彼女らよ茶化してバカにしてすまん、私も同じことをしていたわい。これがそっちに触れなければほぼ思い出すことがなかった記憶、これはまだ私のこっぱずかしい記憶レベルでいうと序二段あたりなのだから、もっとこっぱずかしいことをきっと当時はやらかしている、ああそういう記憶よ戻ってこなくていいぞ、年齢を積み重ねてそういうものを全部記憶していたら毎日この世は地獄だろうに、いい感じで忘れていて、脳味噌とはうまくできているものだと感心する。

 本当に危ういところだ、私が若い時にいまのネット環境そして携帯端末環境があったら容易に燃えて人生をダメにしている確率が高い。きっと架空の、2024年に十代二十代三十代前半あたりのカワイの人生はダメになってる自分でもわかる私はダメな方の側の人間の自覚がある。

 たしか携帯端末にカメラ機能がついたのがそのかなり後で、私の携帯端末の画像をみた当時の彼女に「カワイwwwなんで自分の顔ばかり撮影してるのwww」といわれた。いわれた場所と状況まで思い出してしもうた。そういうこっぱずかしい記憶全部なくなれ何故か頭に残ってる昭和歌謡曲の歌詞とともに。

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