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ハロウィンセール亡国論2024
今年もハロウィンが近づいている。
ここ10年、クリスマス同様に10月末のハロウィンも商業イベントとして活況だ。
だがハロウィンはリアル店舗にとってなんとも厄介な存在である。
結論を先に書けば、
ハロウィンは国内リアル資本を困窮させ国外ネット資本を利するイベントだ。
供給能力の肥大化
ハロウィンによってリアル店舗は瞬間的に売り上げが増す。
だからリアル資本にとってハロウィンは福音のように思える。
だがそうではないのだ。
リアル店舗はハロウィンというイベントのために、人間リソース・安全保障リソース・物流リソース・対応リソースを最大化させて準備しなければならない。
人手を増員し、満員時のお客さん整理システムを整備し、商品の搬入ラインを増幅確保し、レジの数を増加させて準備し、ようやくハロウィンという商機に臨むことができる。
結果、ハロウィン以外の平日はそれらの余剰リソースがくまなく有休することになる。
増員した人手はいらなくなり、満員時のお客さん整理システムは無用の長物となり、増幅した商品の搬入ラインを持て余し、増加させたレジは要らなくなる。
中でも人手不足が慢性化している現下において、人を一時的にであれ雇うのがまず難しく、ひとたび雇った人員を切り捨てるのはさらなる至難となっている。
だから、リアル店舗にはハロウィンによって肥大化した供給能力が重いコストとなってのしかかってしまうのだ。
かといって確実な需要が見込めるハロウィンを前にして何もせずにいれば、イメージを含め大きな機会損失が発生してしまう。
乗るも困難、乗らざるも困難。
国内のリアル店舗・リアル資本にとってハロウィンというイベントはなんとも厄介な存在なのだ。
ネット資本の草刈場
リアル店舗が苦戦するのを嘲笑うかのようにネット資本が軒並み好調だ。
ネット資本は人件費や土地代といった固定費を最小化できることで、軒並み好調を持続している。
リアル資本がハロウィンイベントに合わせて人件費を肥大化させるのを尻目に、ネット資本は土日平日ハロウィンの区分なく人件費を軽く一定で済ますことができるからだ。
とくにハロウィンやクリスマスといった莫大な需要が見込めるイベントにおいて、
供給能力に制約のないネット資本と、供給能力の制約を受けるリアル資本の差は歴然となる。
分けても人手不足が慢性化している現在日本では、労働力の供給能力をハロウィンに合わせて極大化しなければならないリアル資本の置かれた境遇はあまりに苦しい。
3連休政策/リアル資本困窮政策
ここ10年ばかりでなされた官主導による「3連休の増加」も、リアル店舗・リアル資本を困窮させている。
確かに3連休の間は需要が大きく膨らみ、リアル店舗に通常の土日より多くのお客さんが押し寄せる。
だが3連休が終わってみれば肥大化した供給能力と閑古鳥だけがリアル店舗の隅にて哭く。
これが定常化した風景となっている。
結果、3連休による瞬間的な売り上げ増加以上に供給能力の肥大化コストが嵩んでしまうのだ。
このように、
3連休政策は結果として国内リアル店舗・リアル資本を困窮させる政策なのだ。
国外ネット資本の草刈場
リアル店舗が苦戦するのを嘲笑うかのようにネット資本が軒並み好調だ。
ネット資本は人件費や土地代といった固定費を最小化できることで、軒並み好調を持続している。
リアル資本が「三連休」に合わせて人件費を肥大化させるのを尻目に、ネット資本は土日平日「三連休」の区分なく人件費を軽く一定で済ますことができるからだ。
とくに三連休やハロウィンやクリスマスといった莫大な需要が見込めるイベントにおいて、
供給能力に制約のないネット資本と、供給能力の制約を受けるリアル資本の差は歴然となる。
分けても人手不足が慢性化している現在日本では、労働力の供給能力を「三連休」に合わせて極大化しなければならないリアル資本の置かれた境遇はあまりに苦しい。
ハロウィンはなぜ商業イベントとなったのか?
ハロウィンと三連休がともに国内リアル資本を苦しめ、海外ネット資本を利することはすでに述べた。
ではそもそもなぜハロウィンが日本において商業イベントとして成立しているのだろうか?
ネットによるたゆまぬ宣伝工作の果実である😉
ネットによって熟成させた熟成された世論を背景にハロウィンイベントは成立している。
ネットによるたゆまぬ宣伝の果実として、国外ネット資本に利が流れているのだ。
日本人の日本人による日本人のための処方箋
ハロウィンと三連休政策がともにリアル資本を苦しめ、ネット資本を利することはすでに述べた。
では、どういった解決策が考えられるのだろうか。
1つの案としては、ネットの風に流されないということ。
ハロウィンイベントという風に流されたことで、莫大な日本の富が海外に流出している。
リアルからネットへと、
日本国内から国外へと、
所得が移転しているのだ。
日本人がハロウィンで何かを購入することで日本から豊かさが失われていく奪われていく。
日本人がハロウィンで何かを購入しただけで日本が貧しくなっている。
そんなバカなと思う読者もまだ一定数いることだろう。
だが、読者の多くがハロウィンに日本のリアル店舗で大大大奮発すると、リアル店舗の人員と物流は肥大化してそれがコストとなりかえって日本のリアル資本を苦しめることになりかねない。
つまり、
我々がハロウインにネット外国資本を利用すれば日本をダメにするし、
日本国内のリアル資本・リアル店舗を利用しても日本をダメにするから、
もうお手上げという状況なのだ。
ハロウィンで今更改心して日本のリアル店舗に応援に駆けつけても逆効果になりかねないという八方塞がりの状況になっている
すなわち、
我々がネットの風に流され、ハロウィンという商業イベントに市民権を与えた時。
その時点ですでに、リアル資本とリアル店舗困窮化・日本脆弱化システムが完成していたのだ。
だから、これからはそうしたネットの風に流されて安易にイベントを増やさないことが肝要となる。
いささか情けないが、
これが現状において筆者が描ける精一杯の処方箋だ。
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