ダンバー数で斬る衆院選2024/派閥政治の掟
日本ではあまり知られていないが、ダンバー数という非常に使い勝手の良い概念がある。
今日はこの「ダンバー数」を用いて日本の衆院選挙@2024年を俯瞰してみよう。
結論に近いところを先に述べれば、
衆議院における465人という総議席数は「均衡装置」として非常にうまく出来ている。
そして「派閥」の有無が今回の選挙結果における大きなファクターとなった。
ひいてはダンバー数という概念はこれからの日本の政治を観るために必要不可欠である。
ダンバー数とは?
ダンバー数とは、
「組織が150人以上になると不安定化してしまう」現象の総称だ。
イギリスのダンバー博士が指摘している現象であり、彼の名前をとってダンバー数と呼ばれている。
ダンバー教授の論を端的にかいつまめばこのようになる。
人類が顔と名前を一致させられる限界が150人。
これは筆者の個人的経験に照らし合わせても概ね納得のいく数だ。
おそらく読者も相応に溜飲を下げているのではないだろうか。
ダンバー数限界は完全に立証されたものではないが、その筋において相応に認められた仮説である。
ダンバー数限界150人仮説についてはこのサイトが簡単にして要を得ているはずだ。
衆議院選挙とダンバー数
衆議院選挙@2024の部分結果は次のとおり
与党の自民党・公明党連立が279から215へと総議席数を激減させる中で、
野党第一党の立憲民主党が98議席から148議席へと激増させた。
衆議院の総数は465であり、過半数は233なので、与党たる自民公明連立政権は過半数割れを起こしてしまった。
これが今回の衆院選のあらまし。
この今回の「衆院選のあらまし」をダンバー数というメスを用いて解剖してみよう。
ダンバー数150と衆議院選挙の不可分
ダンバー数とは、
「人間の組織が150人以上になると不安定化してしまう」現象の総称だった。
ところで今回の選挙で大勝したのは立憲民主党だ。
98議席から148議席へと大幅増となった。
他方において自民党は247議席から191議席へと大幅減させて大敗した。
この明と暗について要因は複数あるだろうが、この記事において筆者はあえて要因を一点に集約させよう。
要因はダンバー数「150」だ。
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