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バスクランチなら「ガストロテカビメンディ」/本町
コロナによって奪われた4年間。
多少の誤差こそあれ人々はそれを取り返そうと動き始めている。
筆者にもすっかり忘れていた一日千秋の思いで待ち焦がれていた飲食店がある。
それが「ガストロテカ ビメンディ」だ。
〒550-0004
gastroteka bimendiは大阪の本町に軒を構えるバスク料理店。
バスク料理店というものがまず珍しく、美味いバスク料理となるともはや稀有といって良いだろう。
ガストロテカ ビメンディ
4.0(203) ‧ バスク料理レストラン ‧ 営業時間中
モダンな空間で独創的なタパスを味わえる、趣のあるバスク料理店。屋外のテーブルあり。
テラス席あり〒550-0004大阪府大阪市西区靱本町1丁目5−9 ボヌールエイワ 1F
席を予約します
地下鉄御堂筋線本町駅から5、6分。
同じく四つ橋線本町駅から徒歩2分、と言われている好立地にて10月のランチが筆者を迎えてくれた。
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5年前と変わらないシンプルメニューで、お値段も100円しか変わらずすこぶるお値打ちだ。
他店は見習う部分が極めて多いはずだ🤔
軒先から早くも期待は確信に近接していく。
ワンランク上の口福感
スマホにて手早く注文を済ますと、スープが相変わらずの如才なさにて運ばれてくる。
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パンとスープからしてガストロテカ ビメンディは違う。
パンは堅いがそれでいて口の中でとろけるという心憎さ。
スープは滋味に満ち一口目から口福感をかんじられる。
だが、ここからこそがガストロテカ ビメンディの真骨頂だ。
料理の仕込みと仕上げに時間がかかるのは、古今も東西も変わらぬ美味店の宿命である。
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ガストロテカ ビメンディは待ち時間にも客を飽きさせない工夫が行き届き、時の刻みが悠洋にして優雅なのだ。
必然的に筆者の思索の糸は四通八達に伸びていく。
目の前のブタを見ながら思いが想いとなって宙を駆け始めた。
大切なことは全てガストロテカ ビメンディで学んだ
ブタといえば確かイスラム教において禁忌だったと聞き及んでいたが、もしかしたらヒンズー教の間違いだったかもしれない。
スペインのバスクは数奇な運命に翻弄された地方であり、宗教が入り込んだスペインの中でもその渾然坩堝ぶりは群を抜く存在だ。
宗教によって禁忌とされる動物は異なるが、結果として多種多様な宗教が入り混じったバスクでは禁忌とされる動物も多く、結果としてバスクのいて祀られる動物も多くなった。
こうした果てしなき論理の帰着点がこのブタのオブジェとなって筆者の前で具現化されている……
そんな悠久の時に思いを馳せていると、料理がやってきた、、
となるはずなのだが、ガストロテカ ビメンディはその限りではない。
まだまだ料理の仕上げに相当な手間隙がかかりそうな様子である。
仕方なしに隣席のカップルの話しに耳を傾ける。
どうやら髭剃りはどこのメーカーが良いのかという牧歌的なテーマで話に花が咲いているようだ。
昨日あった衆院選の「ぅ」の字すら出てこないのがノンポリ日本を象徴しておりいとおかしである。
しかしながら、自公明の連立政権が過半数割れをしたことによって政治が不安定になるのは必至だろう。
いや、むしろ第三極の政党いわゆるキャスティングボードを担う政党の影響力が過大になって、さらなる日本のネオリベラリズム化が進行するのではないかと気が気でない筆者の前にそろそろバスク料理が顔を覗かせてほしいが、それでもやって来ないのがガストロテカ ビメンディの奥深さ。
スペイン人は時間にルーズだと聞くが、シェフは顔の彫りの深さからして欧州の血が色濃いのは間違いなく、おそらくはスペイン人なのだろうが明確な断定を下すためには残酷な程に紙幅が足らないのだ。
悠久の煮込み上手
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やってきた。
悠久の時間を駆けて、鶏もも肉が筆者の前に姿を見せてくれた。
じっくりコトコトと煮込まれたことが一目瞭然。
勝利が約束された色合いをコンガリという。
そのことを雄弁に鉄板焼きが物語っている。
つまり、美味い!!
5年の時を隔てても、変わらない美味さがここにある。
独特の味付けは濃さと薄さのコンストラストを意図的に作り出し、食感の疎と密によって食するものを決して飽きさせない。
バスク料理は大胆にして実に奥深いのだ。
気軽で深淵なバスク料理
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軒先はテラス席も20席ほど用意されており、たいへんに開放感のある佇まいだ。
コロナ前はラテン系の陽気さが爆発しすぎる気質もあったが、いまでは静謐な雰囲気作りにシフトしたようである。
コロナは陽気なラテン系の人々にも少なからぬ影響を与えているようだ。
とはいえ、お味のほうは文句なしに美味い😋
1200円で物珍しいバスク料理を堪能できる。
大阪は広いが、バスク料理の名店を聞かれたらば「ガストロテカ ビメンディ」。
こういっておけば99%間違いはない。
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